エアライン — 2014年9月3日 12:10 JST

ANA、ルフトハンザ・カーゴと世界初共同事業 冬ダイヤから

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)は9月3日、ルフトハンザ・カーゴ(GEC/LH)との航空貨物の共同事業(JV)について、国土交通省から独占禁止法適用除外(ATI)認可を受けたと発表した。航空貨物のJVがATI認可を受けるのは世界初。

沖縄貨物ハブに駐機中のANAの767-300BCF=14年2月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 両社は日本-欧州の貨物線でスケジュールや運賃など、JV展開に向け準備を開始する。冬ダイヤから日本発欧州行きで、2015年中には欧州発日本行きでのJV開始を目指す。成田や中部、デュッセルドルフ、フランクフルトなどで貨物上屋を統合。ミュンヘンでも計画している。

 ANAは今年4月、同社の貨物事業を一体的に受け持つ事業会社ANA Cargo(ANAカーゴ)を設立。ANAの貨物事業室が担当していた企画やマーケティング、販売計画などと、ANAロジスティクサービスが担っていたエアラインセールスや上屋ハンドリング、ソリューション(フォワーディング/ロジスティクス)などの貨物事業を統合。貨物機の運航以外の業務をANAカーゴが引き継いだ。ANAカーゴは5月、ヤマト運輸とパートナーシップを強化。沖縄国際航空物流ハブを使用した物流などで連携し、アジア富裕層の取り込みを狙う。

 GECはルフトハンザグループの100%子会社。2013年には貨物と郵便の合計で170万トン、約87億トンキロを輸送した。拠点空港はフランクフルト、ミュンヘン、ライプチヒ・ハレ、オーストリアのウィーン。

関連リンク
全日本空輸
ANAカーゴ
Lufthansa Cargo

ANAカーゴ、ヤマトと連携強化 アジア富裕層取り込みへ(14年5月30日)
ANA、貨物事業会社ANAカーゴ営業開始へ 14年4月から(13年12月25日)