ボーイング, 機体 — 2014年1月17日 18:27 JST

ボーイング、FAAにグリーン・ディーゼル承認働きかけ 持続可能な航空燃料として

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 ボーイングは、地上輸送に使用される再生可能なグリーン・ディーゼル燃料を航空燃料として使用できるよう、FAA(米国連邦航空局)などに働きかけていく。

FAAにグリーン・ディーゼル承認を働きかけるボーイング=12年2月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同社が研究した結果、油と油脂で構成されるグリーン・ディーゼルは、現在使用されている航空燃料と化学的に似ていることを確認。グリーン・ディーゼルが使用できるようになると、航空機が退役するまでの二酸化炭素(CO2)排出量を50%以上削減できるという。

 FAAの承認後は、従来の航空燃料と直接混合できるようになる。ボーイングではグリーン・ディーゼルの承認により、競争力ある価格の持続可能な航空燃料の実現や、化石燃料への依存度を低減する取り組みが前進するとしている。

 グリーン・ディーゼルの製造施設は現在、米国や欧州、シンガポールにあるが、生産能力は航空会社が世界規模で使用する民間機の燃料の約1%程度にあたる約6億ガロンにすぎない。卸売価格は米国政府の奨励インセンティブ付きで1ガロン当たり3ドルと、石油系航空燃料と比べても競争力のある価格となっている。

 航空燃料用として承認されるバイオ燃料には厳しい条件が付く。ボーイングやFAA、エンジンメーカーなどは研究報告書を作成しており、完成後は燃料承認プロセスの一環として関係者へ提出する予定。ボーイングでは2011年から、バイオ燃料を50%まで混合することを航空燃料国際規格に含めるよう、提案している。

 グリーン・ディーゼルは「再生可能ディーゼル」とも呼ばれており、あらゆるディーゼルエンジンに対応しているが、「バイオ・ディーゼル」として知られている燃料とは化学的に異なる。

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