エアバス, 機体 — 2018年4月12日 13:40 JST

A321LR、11時間の試験飛行 セイシェルからトゥールーズへ

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 エアバスは、A321neoの航続距離延長型「A321LR」の初号機(MSN7877、登録番号D-AVZO)での長距離飛行に成功した。セイシェルのマヘ島から仏トゥールーズまで、8797キロ(4750海里)を飛行した。

セイシェルのマヘ島からの長距離飛行試験に臨んだA321LR(エアバス提供)

 100時間の飛行試験の一環として、3月下旬に実験した。機内には162人分の熱気を再現したダミーの“乗客”と、テストクルー16人が搭乗。マヘ島からトゥールーズまで、11時間かけて飛行した。

 飛行試験はこれまでに15回実施。マヘ島からの試験飛行前には、アラブ首長国連邦のシャルジャ国際空港で高温環境試験にも臨んでいる。

 初号機は1月に初飛行。2月には大西洋横断飛行にも成功した。

 エンジンは、CFMインターナショナル社製LEAP-1Aを搭載する。今年4-6月期(第2四半期)のEASA(欧州航空安全局)とFAA(米国連邦航空局)による型式証明取得を目指し、大西洋横断飛行を含む約100時間の飛行テストプログラムを開始した。商業運航開始は、今年10-12月期(第4四半期)を目標とする。

 A321LRは、ドアの新たな配置により最大240席を装備できる。また、A320ファミリーに装備可能なエアバスの新客室ブランド「Airspace by Airbus」により、顧客満足度を高められるとしている。

 最大離陸重量(MTOW)を97トンに引き上げ、3個目の中央燃料タンクを追加することで航続距離を約7408キロ(4000海里)に延長し、大西洋路線にも投入できる。

 A321neoは最新エンジンと高い空力性能により、2020年までに20%の燃費削減を目指す。3月末時点で、50社以上から1930機の受注を獲得している。

アラブ首長国連邦のシャルジャ国際空港で高温環境試験に臨んだA321LR(エアバス提供)

関連リンク
Airbus
エアバス・ジャパン

ジェットスター、A321LR導入 20年から18機(18年2月24日)
A321LR、初の大西洋横断 パリからニューヨークへ(18年2月15日)
エアバス、A321LR初飛行成功 年内就航目指す(18年2月1日)
エアバス、客室ゆったりのA321neo初号機ロールアウト オプション設定機(18年1月9日)
エア・トランザット、A321LR導入 北米初、19年就航(17年7月12日)
ジェットブルー、A321を30機追加導入へ A321LRに変更も(16年7月27日)
ノルウェー・エアシャトル、A321LRを30機選定 LCC初導入(16年7月15日)
ALC、A330-900neoを25機正式発注 A321neo派生型は30機(15年3月11日)
エアバス、A321neo離陸重量増加型ローンチ 大西洋路線にも(15年1月14日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: