空港 — 2016年10月29日 06:00 JST

関空、新ターミナル名「第2国際線」 17年1月開業、ウォークスルー型免税店も

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 関西空港を運営する関西エアポートは10月28日、建設が進むLCC専用の国際線新ターミナルの名称を「第2ターミナルビル(国際線)」に決定したと発表した。既存の第2ターミナルは「第2ターミナルビル(国内線)」に変更する。出国審査後の制限エリア内には、日本の空港では初となるウォークスルー型ショッピングエリアを設ける。開業は2017年1月を予定している。

*内覧会の記事はこちら

関空に開業する第2ターミナルの国際線拡張エリア(関西エアポート提供)

関空第2ターミナルの見取り図。水色が今回開業する国際線部分(関西エアポートの資料から)

 現在の第2ターミナルは、2012年10月28日に開業。ピーチ・アビエーション(APJ/MM)が国内線と国際線の全路線で使用しており、その他の航空会社は乗り入れていない。今回の拡張工事により、第2ターミナルの敷地面積は3万6000平方メートル広くなり、6万6000平方メートルとなる。

 搭乗口は11増えて21となり、国内線は年間550万人、国際線は285万人が利用できるようになる。バスの停留所も、出発と到着ともに2カ所ずつ増やす。また、駐車場は今年4月から拡張し、従来より700台多い1600台が止められる。

 今回新設される国際線側の保安検査場には、利用者の待ち時間短縮を図る「スマートセキュリティー」システムを導入。手荷物のX線検査レーンの長さを17メートルとし、国内の空港が採用している7メートルよりも長くする。

 レーンを長くすることで、複数の利用者が同時に使用できるようにする。手荷物を載せるトレーも自動で流れるようにし、レーンを通過できる人数を現在の1時間あたり180人から、2倍近い300人に増やす。

 また、金属探知機と係員が身体に触れる接触検査によって実施しているボディーチェックに、ボディースキャナーを導入。関西エアポートによると、レーンの改良と合わせて、利用者の待ち時間は従来の3分の1に短縮されるという。

 出国審査後の制限エリアには、国内の空港では初めてウォークスルー型のショッピングエリアを設置。免税店や物販店、レストラン、ATM、両替所が設けられる。関西エアポートでは、保安検査の待ち時間を短縮することで、利用者にショッピングエリアで買い物や食事をしてもらい、非航空系収入の拡大を目指す。

 ショッピングエリアには、ピーチの免税店「Fuchsia by peach」や時計店、ドラッグストア、カフェなど、約30店舗がテナントとして入る。

 関西エアポートでは、現時点で第2ターミナルへ乗り入れるLCCは、現在のピーチと関空を拠点化した春秋航空(CQH/9C)の2社のみとしている。

関空第2ターミナル(国際線)のウォークスルー型ショッピングエリア(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル(国際線)のウォークスルー型ショッピングエリア(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル(国際線)のウォークスルー型ショッピングエリア(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の総合免税店「Fuchsia by peach国際ゲート店」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の物販店「アプローズ 第2ターミナル国際ゲート店」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の物販店「Daily SKY」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の時計店「KIX DUTY FREE WATCHES」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の物販店「ココカラファイン 関空第2ターミナル出国店」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の飲食店「nana’s green tea」(関西エアポート提供)

関空第2ターミナル国際線制限エリア内の飲食店「大阪ゴチ食堂」(関西エアポート提供)

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