エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2015年1月16日 13:00 JST

スカイマーク、自主再建と共同運航メド 違約金の課題も

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 スカイマーク(SKY/BC、9204)は、自主再建に向けて資金調達のメドをつけた。西久保愼一社長が目指す、独立経営の維持は実現できる見通し。日本航空(JAL/JL、9201)と全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェア(共同運航)も、3月29日から始まる夏ダイヤを目標に開始する。

自主再建と共同運航に見通しがついたスカイマーク=15年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 SKY幹部によると、3月のコードシェア開始までの運転資金について、調達の見通しがついたという。

 またJALとANA両社とのコードシェアについては、15日に日本経済新聞が報じた大筋合意を否定したものの、道筋はついたとしている。現在は空港のグランドハンドリング(地上支援業務)について話し合いを進めており、今後路線などの具体案を詰める。

 JALとANAでは、早ければ国内線夏ダイヤの申請期限である21日にも、SKYとのコードシェアを申請するとみられる。関係者は「絶対的な期限ではない」と述べ、21日以降の申請に含みを持たせた。

 JALとANAがSKYとコードシェアを実施する場合、SKY側がコードシェア対象の路線を21日までに申請していれば、後日コードシェア実施を届け出ることもできる。

 一方で、総2階建ての超大型機エアバスA380型機を巡る、エアバスとの7億ドル(812億円)にのぼる違約金交渉については前進しておらず、今後の経営に課題も残る。SKYでは、エアバスから機材を導入するJALやANAとのコードシェア提携実現により、交渉を有利に進めたい考え。

 JALの植木義晴社長は2014年12月31日、「ANAやJALとコードシェアをすることで、エアバスとの交渉で少しでもプラスの方向になれば良いと思う」との意向を示している。

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