エアライン, 官公庁, 空港 — 2015年10月1日 17:46 JST

青森米の新種「青天の霹靂」ラウンジに JAL、新ジャパンプロジェクト

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、地方と共同で観光振興や農水産物を取り上げる「新ジャパンプロジェクト」を、9月30日から始めた。空港ラウンジなどでのサービス展開は、12月1日から。

 JALは2011年5月から宮崎県を皮切りに「ジャパンプロジェクト」として、地域活性化をテーマにプロモーションを実施中。10月は第52弾として高知県を取り上げ、機内やラウンジなどで県をイメージした料理や特産品を扱っている。

ホテル不足改善も

青森県産の新品種米「青天の霹靂」(同サイトから)

 新ジャパンプロジェクトでは、地域のプロモーションだけではなく、旺盛な訪日外国人需要や国内の観光需要を地方へ呼び込む取り組みを実施する。

 観光振興としては、JALが手掛ける「ホノルルマラソン」のように、地域に人を集めたり、人的交流を促す企画立案や運営ノウハウを生かし、地域の魅力を地元とともに開発してピーアールする。

 JALでは観光振興の例として、羽田空港政策コンテスト枠で増便した羽田-山形線の乗客数が2.6倍に増えた事例を基に、地域との協業を観光開発にも発展させる。また国内にとどまらず、海外に対してもプロモーションを推進する。

 現在、訪日外国人の増加により、大都市圏では宿泊施設不足が慢性化している。JALの乘田俊明専務は「ホテルの予約が取りにくくなり、これ以上の訪日客を迎えるのは難しい。活性化のためには、地方に足を伸ばしてもらうことだ」と述べ、大都市圏に集中する訪日客の一部を地方へ送客し、今後は年間2000万人を突破するとみられる訪日需要の取りこぼし防止策として進める。

第1弾は青森

 農水産物については、航空貨物の定温コンテナや日本郵便と共同で始めたクールEMSなどを活用し、各地の生鮮食品の鮮度を維持したまま海外へ輸出する。

 第1弾は青森県とタイアップ。今秋から収穫が始まった同県産の特Aランク米「青天の霹靂(へきれき)」を、12月から成田・羽田両空港のJALファーストクラスラウンジ、サクララウンジで提供する。

 青天の霹靂は「ひとめぼれ」などを祖として、青森県が10年掛けて開発した。「青」は青森の青、「天」は北の空、「霹靂」は稲妻を意味している。県によると、粒がやや大きめのしっかりした米で、炊き上がりからしばらく保温しても、つぶれることのない適度な固さがあるという。

 JALは新ジャパンプロジェクトを通じて、青天の霹靂のブランド化を支援していく。

関連リンク
JAPAN PROJECT(日本航空)
青天の霹靂

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