エアライン, 解説・コラム — 2015年9月20日 08:00 JST

日本からバルカン半島「渡航増えた」ターキッシュエアのアルデミル支社長に聞く

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 現在110の国と地域、277都市に運航しているターキッシュエアラインズ(旧称トルコ航空、THY/TK)。世界最大の就航都市数で、300都市への運航も視野に入れている。今年10月にはマイアミやダーバン(南アフリカ)、マプート(モザンビーク)への乗り入れを控えている。

ターキッシュエアラインズのジェム・アルデミル西日本・中部地区支社長=15年9月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
・アフリカと中南米に注力
・羽田乗り入れ後も成田便継続
・2017年には新空港開業
・「トルコ人は世界で最も親日」

 8月に就任したジェム・アルデミル西日本・中部地区支社長に、就航計画や機材計画、2017年に開業予定のイスタンブール新空港などを聞いた。

アフリカと中南米に注力

── 現在、277都市に就航している。今後300都市に向け、どの都市や地域を狙っているのか。

アルデミル支社長:現在は欧州とCIS(独立国家共同体、旧ソビエト連邦の構成国)が最も多く、107都市に乗り入れている。就航できるところにはほぼ開設した。イタリアでは10都市に乗り入れるなど、1つの国の複数都市に就航している。アジアも充実させている。これからはアフリカと中南米に注力していく。

 中南米はメキシコシティ線を間もなく開設する。ハバナ(キューバ)やボゴタ(コロンビア)、カラカス(ベネズエラ)にも予定している。行けるところはすべて行く。

 アフリカは2年前のおよそ20都市から、現在は44都市に増えた。間もなく49都市になる。

── 日本からの利用者は、観光とビジネス、どちらの需要が多いのか。

アルデミル支社長:トルコに投資する日本企業も多いが、観光需要のほうが強い。イスタンブールで乗り継いで、南欧への渡航が多い。イタリアやスペインのほか、最近の傾向ではスロベニアやクロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナなど、バルカン半島を訪れる人が多い。

羽田乗り入れ後も成田便継続

── 2014年5月、国土交通省はトルコの航空当局と羽田乗り入れで合意した。就航に向けての具体的な動きは。

アルデミル支社長:発着枠は現在、深夜枠を確保している。深夜枠は欧州系の航空会社にとって使いにくい。昼間の枠を確保できるようにリクエストしている。確保できたら、明日にでも開始したい。

── 羽田に就航する場合、成田便はどうするのか。

アルデミル支社長:成田便は残す。イスタンブールから成田と羽田に乗り入れる。すべての人が東京近辺に住んでいるわけではないので、成田にもマーケットがある。

2017年には新空港開業

── イスタンブール・アタチュルク国際空港内の利便性はどうか。

アルデミル支社長:小さい空港なので移動しやすい。ほかの大きな空港と違い、同じターミナル内で完結できる。

 ターキッシュエアは2003年の年間利用者数が1000万人だったが、現在は6000万人に増えた。現在使用しているアタチュルク国際空港は手狭になった。ほかの航空会社も同じように感じているのではないか。現在は混雑で「バスターミナル」のような状態だ。

 国(トルコ)は2017年開業予定で、アタチュルク空港と同じく欧州側に新しい空港を建設している。年間で1億5000万人が利用できる能力がある。新空港がオープンしたら、そちらへ移す。現在のアタチュルク空港はトルコ国内線や貨物専用で使用するのではないか。今のところ何も決まってはいないが。

── 機材計画は。

アルデミル支社長:現在は290機程度保有している。3年後には400機を超える見込みだ。現在の277都市へ290機で運航しているのは奇跡に近い。もっと成長したいが、アタチュルク空港の小ささが障害になっている。新空港が開業する2017年以降は成長し、就航都市が300を越えているだろう。

 イスタンブールからは、4時間以内で欧州や中東、CISの都市に行くことができる。今後、大型機は80機程度で、残りはボーイング737 MAXやエアバスA320neoなどの小型機を導入。各地への多頻度運航を計画している。

── LOTポーランド航空(LOT/LO)と共同事業(JV)を開始する。進捗はどうか。

アルデミル支社長:詳細はこれから決まっていく。ターキッシュエアが発着枠を確保できないLOTの就航地などで実施するのではないか。

トルコ系住民の多いサラエボは、トルココーヒーがよく飲まれる=14年3月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

── 機内食などはどのような特長があるのか。

アルデミル支社長:世界三大料理の1つ、トルコ料理の機内食は空の上でも楽しんでもらえるよう、時間と費用をかけて開発した。新鮮な食材のみを使用し、冷凍食品は使わないようにしている。

 トルコでは、豆を煮だして上澄みを飲むトルコ式のコーヒーが有名。2013年には無形文化遺産に登録された。専用のポットを搭載し、機内でも提供している。機内食のほかは、アメニティにも力を入れている。

「トルコ人は世界で最も親日」

── トルコの人々にとって、日本はどういう国なのか。

アルデミル支社長:一生に一度は訪れたい国。「トルコ人は世界で最も親日」と言われているくらい大好き。日本の悪口を聞いたことがないし、みんな夢中になる。

 とはいえ、まだまだ「遠い国」。渡航費用もかかるし、そう簡単に訪れることができない。トルコ経済が発展すれば、渡航も増えるだろう。

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