エアライン, 官公庁 — 2015年6月12日 18:15 JST

JALと山口県、日本橋で観光PR 大西会長「山口の酒は“危険”」

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 日本航空(JAL/JL、9201)は6月12日、山口県観光振興課と協力し、県のアンテナショップ「おいでませ山口館」(東京・日本橋)前で観光パンフレットを配布した。同社の地域活性化プロジェクト「ジャパンプロジェクト」の一環で、JALの大西賢会長やJALグループ社員、観光振興課の職員などが参加。県のPR本部長「ちょるる」や萩市のキャラクター「萩にゃん。」も駆けつけ、買い物客や近隣のビジネスマンなどに山口県をアピールした。

パンフレットを配り山口県をアピールする大西会長(左から2番目)=6月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 ジャパンプロジェクトは2011年5月にスタートした地域活性化プロジェクト。機内誌や機内ビデオ、機内食などを通じて「日本のすばらしさ」を発信している。6月は第48弾として、山口県を特集している。これまではJAL便の利用者に向けた「受け」の宣伝のみだったが、今回は初めて、街の人々に対して「攻め」の宣伝を実施した。

 配付したのはパンフレットのほか、JALと県が共同で制作したピーアール紙『長州タイムズ』。村岡嗣政県知事と高杉晋作が、日本酒について“対談”した。行き交う人々は小雨の中、パンフレットを受け取ったり、キャラクターたちを撮影したりしていた。

 同プロジェクトについて大西会長は、「自分たちだけで作ったというわけではない。県庁や企業など、地元の方々と作り上げた」と、地元の協力に感謝した。開始以降の集客効果などについては「数字で表すことはできない」とし、地元の人々とのパイプ作りを足がかりとして発展させる考えを示した。

 その上で、「地元の人々の要望を聞くことで、将来的に利用客を呼び込むときに、その土地にどのような強みがあるのかを知ることができる」とし、情報発信や商品に役立てるとした。

 大西会長は、ウェブサイトに掲載してユーザーがアクセスするのを待つ“プル型”ではなく、ユーザーに情報を届ける“プッシュ型”でアピールするとし、「(同プロジェクトの)海外への発信を強化する。訪日客向けにアピールしたい」との展望を語った。

 街頭で配るパンフレットは「無理にでも受け取っていただく」(大西会長)ことで、利用者の脳裏に焼き付く効果を期待しているという。「すぐに結果が出るものではないが、ふとした拍子に思い出して訪れてもらいたい」とし、同プロジェクトを長期的に継続すると明言した。

 山口の日本酒について大西会長は、「どんどんすすんでしまう。危険なくらいおいしい」と、好物であることを明かした。

 参加した同社の客室乗務員、森田紗代さんは岩国市出身。「海の幸、山の幸がおすすめ。岩国市の銘酒、獺祭(だっさい)も人気。個人的には県の郷土料理『瓦そば』が好き」と話した。森田さんによると、見どころは錦帯橋(きんたいきょう、岩国市)のほか、テレビのロケ地で多く使用される角島(つのしま、下関市)もおすすめだという。

 巌流島が下関市にある関係で、県には宮本武蔵と佐々木小次郎に関するものが多く存在する。錦帯橋のふもとのソフトクリーム店「むさし」と「佐々木小次郎商店」もそのひとつで、森田さんによると観光客は武蔵を、地元の人々は小次郎を支持する傾向が強いそうだ。

 JALによると、今後も同プロジェクトでのパンフレット配布などで、ピーアールを検討するという。

山口県をアピールする(左から)大西会長、ちょるる、萩にゃん=6月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

「瓦そばが好き」と話す森田さん=6月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

ちょるると萩にゃんを撮影する人々=6月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

関連リンク
JAPAN PROJECT(日本航空)
山口県観光振興課
おいでませ山口館

JAL、6月は山口特集 地域活性化「ジャパンプロジェクト」(15年5月28日)
「もうそう汁」を食べてケロ JALと山形県が観光PR(15年5月18日)

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