エアライン — 2015年2月23日 12:55 JST

ANAHD、スカイマーク支援に名乗り

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 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)は2月23日、民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC、9204)の再建を支援する意向を明らかにした。出資の検討を含めた形で、経営再建を支援する考え。

スカイマークの支援に名乗り出たANAホールディングス=14年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAHDの伊東信一郎社長は13日に都内で開かれた会見で、「大いに関心を持って見ている」として支援に前向きな姿勢を示していた。一方、日本航空(JAL/JL、9201)の植木義晴社長は18日、出資について「今すべきことではない」と否定。2014年11月から進めてきたコードシェア(共同運航)の協議についても「(SKYが)再生計画案を作り、事業計画を決めるのが先決。決まった後であれば検討したい」として、白紙になっていることを明らかにした。

 SKYがANAHDをスポンサーに選定すると、国の規制緩和で誕生した新規航空会社4社は、すべてANAHDの出資や支援を受ける形になる。SKYはこれまで大手2社と距離を置く独立経営にこだわってきたが、同社の再生支援を手掛ける投資ファンド、インテグラルの佐山展生代表は、「第三極に強くこだわるのではなく、広く募っていく」との方針を示している。

 SKYの経営再建のスポンサー募集は一般企業が19日までで、航空会社は23日正午までだった。一般企業では、SKYの設立に澤田秀雄会長が参画したエイチ・アイ・エス(HIS、9603)などが、支援に名乗り出ている。

 SKYによると、スポンサーに申し出る航空会社に対して支援内容の要望は同社側からは提示しておらず、各社の提示案を今後検討していくという。SKYがANAHDをスポンサーに選定した場合、ANAHDがエア・ドゥ(ADO/HD)やスカイネットアジア航空(ソラシド エア、SNJ/6J)、スターフライヤー(SFJ/7G、9206)の新規3社と実施しているコードシェア(共同運航)や、燃料の共同購入などの実施を求めていくとみられる。

関連リンク
ANAホールディングス
全日本空輸
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【お知らせ】
スカイマークの見解を5段落目に追記しました。(2015年2月23日 16:14 JST)