エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2014年11月12日 21:37 JST

ジェットスター機、関空へ緊急着陸も異常なし 鳥衝突か

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 11月10日午後11時ごろ、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の福岡発関西行きGK556便(エアバスA320型機、登録番号JA19JJ)が、前輪がパンクしている可能性があるとして、目的地の関西空港に緊急着陸した。関空へは正常に着陸し、乗客125人(うち乳幼児1人)と乗員6人の計131人にけがはなかった。

パンクの可能性があるとして関空に緊急着陸したジェットスター・ジャパン=14年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同便は午後8時54分(定刻午後9時)に福岡空港を出発。パイロットが離陸2分後、操縦室後方下から異音を聞いた。しかし、計器表示や客室に異常はなく、通常運航が継続できると判断して上昇を続けた。

 機長は、音が聞こえた方向が前脚(ノーズギア)付近だったことから、前脚のタイヤがパンクした可能性を考慮した上で、関空へ向かった。福岡は定期便を運航できるのが午後10時までで、滑走路が1本であることから、長い滑走路が2本あり、24時間着陸できる関空を選定したという。

 同便は関空を一度ローパス(低高度飛行)し、機体の状況を地上から確認しようと試みたが、すでに暗くなっていたため、目視では確認できなかった。着陸時は客室乗務員が乗客に「前にかがんで。頭を下げて」と、衝撃から身を守る安全姿勢を叫び続け、午後10時55分に関空へ着陸した。

 着陸後は消防車など緊急車両が機体の周囲に集まり、出火の恐れがないかなどを確認。異常がないことが判明して、定刻より1時間5分遅れの午後11時10分に到着した。乗客が撮影した動画によると、着陸後に拍手が聞かれた。

 関空には正常な状態で着陸したことから、同社では、到着後に空港係員に体の不調を訴える乗客はいなかったと説明している。

 到着後に整備士が機体を確認したところ、操縦室の窓の上にバードストライク痕が見つかった。同社では鳥が衝突した際に音が機内に共鳴し、操縦室後方下から異音が聞こえたのではとの見方を示している。

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ジェットスター・ジャパン

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