MRJ, 機体, 解説・コラム — 2014年8月4日 10:40 JST

MRJ、技術試験場を公開 今夏から強度試験開始

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 リージョナルジェット機「MRJ」を開発中の三菱航空機は8月3日、愛知県にある三菱重工業(7011)の小牧南工場に隣接するMRJ技術試験場を、報道関係者に公開した。

試験設備の側方から見る架構と垣間見える機体=8月3日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 MRJの開発は、実際に飛行して試験を実施する飛行試験機と並行し、地上で強度試験を行う試験機を製作。公開されたMRJ技術試験場では、今夏から強度試験が始まる。

 試験場は2010年1月に着工し、2011年3月に完成。建築面積は4633平方メートルで、2機の機体を同時に試験できる広さになっている。

 強度試験は型式証明や耐空性証明の取得に必要な試験で、大きく2種類実施される。機体の強度を保証する「全機静強度試験」では、運用中に予想される最大の力に耐えられるかを、試験場に置かれた機体全体に負荷をかけて検証。耐久性を保証する「全機疲労強度試験」では、想定する寿命に対して運用中に予想される繰り返しかかる力に耐えられるかを、負荷をかけて調べる。

 全機強度試験は機体を安全に飛行させるために、必要な基準を満たしているかを検証する構造試験のひとつ。試験機の主翼や胴体、垂直尾翼、水平尾翼の取付部、エンジン取付部、脚取付部に荷重と与圧をかけ、構造強度を確認。試験結果と解析結果を総合して、安全性を評価する。

 機体構造の変形を変位計、応力を歪みゲージ、構造による荷重を荷重計や圧力計で計測する。

 強度試験機は実機と同等のものを2機製造。現在試験場に入っているのは静強度試験機で、疲労強度試験用の機体は2015年に完成する。

試験架構に地上から1.5mの高さに設置された静強度試験機=8月3日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

試験架構に地上から1.5mの高さに設置された静強度試験機=8月3日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

静強度試験機を撮影する報道陣=8月3日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire


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