エアバス, 機体 — 2013年7月16日 19:11 JST

A350 XWB、初飛行から92時間の飛行テスト実施

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 エアバスは現地時間7月15日、開発中の中型機A350 XWBの飛行テスト用初号機(MSN1)が、6月14日の初飛行から合計92時間の飛行テストを行い、フライトエンベロープ(飛行可能領域)や主要システムのチェックなどを実施したと発表した。飛行テストでは計5機のテスト機を使用し、約2500時間におよぶ飛行試験を行う。

初飛行に成功したA350=13年6月 PHOTO: P. Masclet, em company/Airbus

 4週間にわたって行われた飛行テストでは、10人のエアバスのテストパイロットが搭乗し、飛行状態や操縦特性などをテストした。エンジンや電気システム、ラムエア・タービン、ランディング・ギア、ブレーキ、燃料システム、客室与圧システムなどの主要システムを調査し、オートパイロットや自動着陸機能の予備評価なども行った。

 今後、MSN1は定期整備を実施し、飛行テストの第2段階に入る準備を行う。飛行テスト第2弾は8月に開始される予定で、その間に設計オフィスで飛行テスト第1弾の結果を分析する。

 A350の試験機は、2機目となるMSN3が性能試験や高高度試験、高温地域や寒冷地での天候試験を行い、システムやエンジンの動作状況をテストする。3機目と5機目となるMSN2とMSN5は客室が備えられ、長距離フライトや飛行ルートの試験、客室システムの試験などを行う。また、4機目のMSN4では落雷やノイズの試験などを行い、最初の顧客のパイロットや整備士の訓練に使用される計画。

 A350の量産初号機は2014年下半期に引き渡される予定。これまでに世界中の34社から678機の受注を獲得している。

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