エアライン — 2020年1月3日 22:37 JST

トルコのMNGジェット、ゴーン被告を刑事告訴 関空からチャーター機運航

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 チャーター機の運航などを手掛けるトルコのMNGジェットは現地時間1月3日、日産自動車(7201)元会長のカルロス・ゴーン被告が日本からトルコ経由でレバノンへ保釈中に出国した際、同社のチャーターサービスを違法使用したとして刑事告訴したと発表した。

MNGジェットのグローバル6000の機内(同社サイトから)

グローバル6000(ボンバルディアのサイトから)

 MNGの発表によると、2019年12月にプライベートジェット機2機を異なる顧客が利用したという。1件はドバイから大阪、大阪からトルコのイスタンブール、もう1件はイスタンブールからレバノンのベイルートへ向かう契約で、同社は「2件は互いに接続していないように見えた。ゴーン被告の名前はどの公式文書にも載っていなかった」と説明している。機体はMNGが保有するものではなかったが、同社が運航したという。

 MNGは1日にトルコで内部調査を開始し、同社の従業員1人が記録を改ざんしたことを認めたという。同社によると、この従業員は会社の許可を得ず、独断で行動したことを確認したと説明している。

 同社は「当局と積極的に協力しており、会社のサービスを違法に利用したり、促した人たちが正式に訴追されることを望んでいる」とコメントしている。

 ゴーン被告は、12月29日に関西空港から出国審査を受けずに出国したとみられる。航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24」(flightradar24.com)によると、MNGが運航するボンバルディア製ビジネスジェット機「グローバル6000」(登録記号TC-TSR)が29日に関空からイスタンブールへ向かっている。また、同機は28日にドバイを出発し、関空入りしており、同社の発表と一致している。

 MNGジェットは、トルコで建設やエネルギー産業、航空産業などを手掛けるMNGグループの傘下。同じく傘下で貨物航空会社のMNG航空(MNB/MB)とは別会社で、ビジネスジェットのチャーターや売買、整備などを手掛けている。

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