エアライン, 官公庁 — 2018年7月20日 06:00 JST

ハワイ島火山噴火、観光地「いつもどおり」

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 ハワイ島観光局など5者は7月19日、火山活動が続くハワイ島の現状について、都内で報道関係者向けの説明会を開いた。観光地には影響がなく、地元で火山活動は日常のことであると強調した。

成田発コナ行きJL770便初便から見たコナ空港付近=17年9月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
5月に噴火したキラウエア火山
JAL機長「航路に影響なし」
観光局長「地元では日常」

5月に噴火したキラウエア火山

ハワイ島の位置関係(Aviation Wire作成)

 ハワイ島では、南東部のキラウエア火山が5月4日に噴火。日本の火山のような爆発的な噴火ではなく、キラウエアは高温の溶岩が噴き上がり、水のように流れて穏やかに噴火する。噴火により、風下に数キロ程度、降灰の影響が出ている。

 キラウエア火山は、ハワイ島にある5つの火山の中では最も新しく、1983年から噴火が続いている。山頂にある火口からは、マグマが海へ向かって流れる。

 火山から近い南東部のレイラニ・エステートは、溶岩の流出により住民が避難している。ハワイ島の面積は、東京のおよそ5倍にあたる1万432.5キロ平方メートル。溶岩の流出面積は25平方キロ以下で、ハワイ島全体の0.2%に相当する。

JAL機長「航路に影響なし」

「キラウエアは航路に影響を与えない」と語るJALの板垣機長=18年7月19日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 ハワイ島の玄関口となるコナ国際空港には、2016年12月21日から、ハワイアン航空(HAL/HA)が羽田へ週3往復、2017年9月15日から、日本航空(JAL/JL、9201)が成田から1日1往復、それぞれ直行便を運航している。

 このうちJALからは、ボーイング767型機でコナ線に乗務する板垣英樹機長も、説明会に出席。火山の性質と、ハワイ島の地理的要因の2点による安全性を、“航空のプロ”の目線で説明した。

 キラウエア火山の噴火は、火山灰を巻き上げるようなものと異なる。航空機のエンジンには、火山灰が大きく影響する。板垣機長は、「火山灰に含まれるガラス成分をエンジンが吸い込むと、ガラス成分が溶け、ダメージを与える」と説明。また、火山灰の粒子の中を飛行することで「窓が“すりガラス”のように曇る」とし、「火山灰がないので、問題ない」と説明した。

 板垣機長は2017年9月の再就航以来、複数回のコナ線への乗務経験がある。5月の噴火以降も2回乗務し、次回は7月23日発を予定しているという。

 コナ国際空港からキラウエア火山までは、直線距離で120キロ以上。間には4000メートル級の山がそびえている。板垣機長は、飛行中にキラウエア火山自体も、噴煙も溶岩も見たことがなく、コナ滞在中も硫黄のにおいや煙を感じたことがないことから、「キラウエアが航路に影響を与えることはない」とした。

 また機体には、コナで着陸できなかった場合に備え、ホノルルへダイバート(目的地変更)できる分の燃料は搭載している。板垣機長は「万全を期している」と説明した。

観光局長「地元では日常」

 カイルア・コナやコハラなど、ハワイ島の観光地は、コナ国際空港がある西側に多く存在する。レイラニ・エステートからは直線距離で110キロ以上離れている。

 ハワイ島観光局のロス・バーチ局長は、火山と観光地には距離があると強調し、「35年続く火山活動で、地元では日常だ」と述べた。住民が避難するなど、住宅地に影響が出ているものの、犠牲者は出ていないことから、安全性をアピールした。

 ハワイ州観光局のミツエ・ヴァーレイ局次長は、JALの再就航などにより、旅行者数は前年を上回っていると説明。一方で、「提供座席数の伸びと比較すると、目標には達していない」とし、「8月以降の予約がかなり厳しい状況」と、噴火による風評被害への懸念を示した。

 レイラニ・エステートの北30キロにある、ヒロ空港については、「火山に近いが、影響がまったくない」との認識を示した。

関連リンク
キラウエア火山噴火に関する最新情報(ハワイ州観光局)
日本航空
Ellison Onizuka Kona International Airport

両社とも通常運航
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