エアライン, 官公庁, 需要, 需要実績 — 2017年10月19日 14:30 JST

エア・ドゥ、定時性1位 国交省17年4-6月期情報公開

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 国土交通省航空局(JCAB)はこのほど、日本航空(JAL/JL、9201)や全日本空輸(ANA/NH)、LCC4社など、特定本邦航空運送事業者11社に関する「航空輸送サービスに係る情報公開」の2017年4-6月期分を公表した。定時運航率はエア・ドゥ(ADO/HD)が1位を獲得。遅延率が最も低かったのもエア・ドゥだった。

定時運航率が1位となったエア・ドゥ=16年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 11社全体の定時運航率は前年同期と比べ1.04ポイント上昇の92.09%、遅延率は1.04ポイント低下し7.91%、欠航率は0.80ポイント低下し0.64%だった。遅延の原因は「機材繰り」、欠航は「天候」が目立った。

—記事の概要—
・定時運航率
・遅延率
・欠航率
・航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率
・旅客数上位5路線
・利用率上位5路線
・利用率下位5路線

定時運航率

 定時運航率はエア・ドゥが95.31%で1位、JALが94.38%で2位だった。3位はスカイマーク(SKY/BC)で93.03%だった。

 もっとも値が低かったのは、バニラエア(VNL/JW)の80.26%。以下、日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)の82.39%、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の83.00%と続いた。

遅延率

 遅延率はバニラエアが19.74%でワースト1位。遅延理由は「機材繰り」が9.59%で最も高かった。以下、JTAが17.61%、ピーチ・アビエーションが17.00%と続いた。遅延率が最も低かったのは、エア・ドゥの4.69%だった。

 遅延理由の1位はエア・ドゥとスターフライヤー(SFJ/7G、9206)、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の3社を除く8社が機材繰りで、3社は「その他」だった。

航空輸送サービスに係る情報公開17年4月から6月期の遅延率(国交省の資料から)

欠航率

 欠航率は2.35%の春秋航空日本(SJO/IJ)がワースト1位。欠航理由は「機材繰り」が1.31%で最も高かった。以下、バニラエアが0.92%、ジェットスター・ジャパンが0.90%と続いた。欠航率が最も低かったのはスカイマークの0.08%だった。

航空輸送サービスに係る情報公開17年4月から6月期の欠航率(国交省の資料から)

 以下は航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率。

航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率

航空会社  定時運航率     遅延率         欠航率
・JAL	94.38 (94.65)	 5.62 ( 5.35)	 0.63 ( 1.79)
・ANA	92.18 (89.77)	 7.82 (10.23)	 0.73 ( 1.40)
・JTA	82.39 (89.67)	17.61 (10.33)	 0.31 ( 0.58)
・SKY	93.03 (92.13)	 6.97 ( 7.87)	 0.08 ( 0.50)
・ADO	95.31 (91.15)	 4.69 ( 8.85)	 0.80 ( 1.04)
・SNJ	90.95 (91.90)	 9.05 ( 8.10)	 0.66 ( 3.16)
・SFJ	92.89 (94.58)	 7.11 ( 5.42)	 0.35 ( 0.90)
・APJ	83.00 (80.31)	17.00 (19.69)	 0.19 ( 0.52)
・JJP	87.11 (80.67)	12.89 (19.33)	 0.90 ( 1.22)
・VNL	80.26 (90.59)	19.74 ( 9.41)	 0.92 ( 0.38)
・SJO	89.82 (92.40)	10.18 ( 7.60)	 2.35 ( 2.95)

*括弧内は前年同期の値
*航空会社ごとの合計値は別の資料によるもので上記表の合計値とは小数点以下が一致しない社がある

 また、輸送実績は平均搭乗区間が前年同期比2キロ減の929キロメートル、輸送人員が170万9856人増の2332万2991人、輸送人キロが15億4548万人キロ増の216億7438万人キロ、旅客収入が166億1900万円増の3128億300万円、輸送人員あたり旅客収入が300円減の1万3400円、輸送人キロあたり旅客収入が0.3円減の14.4円だった。

 旅客数は上位5路線のうち、羽田-札幌間が212万7246人で1位。全路線では2301万5426人となった。ロードファクター(座席利用率、L/F)は上位5路線の1位が関西-仙台間の92.8%、下位5位路線の1位は宮古-石垣間で24.6%、全路線平均は68.7%だった。

旅客数上位5路線
1位 羽田-札幌 212万7246人
2位 羽田-福岡 202万808人
3位 羽田-伊丹 132万3618人
4位 羽田-那覇 123万5446人
5位 羽田-鹿児島 55万3257人

利用率上位5路線
1位 関西-仙台 92.8%
2位 関西-鹿児島 88.9%
3位 関西-福岡 88.0%
4位 関西-宮崎 85.2%
5位 成田-鹿児島 84.8%

利用率下位5路線
1位 宮古-石垣 24.6%
2位 函館-奥尻 39.1%
3位 札幌-釧路 41.0%
4位 伊丹-奄美大島 42.3%
5位 福岡-徳島 44.2%

特定本邦事業者*
・日本航空:JAL(日本航空、ジェイエア、北海道エアシステム)
・全日本空輸:ANA(全日本空輸、ANAウイングス)
・日本トランスオーシャン航空:JTA
・スカイマーク:SKY
・エア・ドゥ:ADO
・ソラシドエア:SNJ
・スターフライヤー:SFJ
・ピーチ・アビエーション:APJ
・ジェットスター・ジャパン:JJP
・バニラ・エア(バニラエア):VNL
・春秋航空日本:SJO
* 客席数が100または最大離陸重量が5万kgを超える航空機を使用して行う航空運送事業を経営する日本国内の航空運送事業者

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