ロッキード・マーチン(LM)傘下のシコルスキーは現地時間4月27日、米海兵隊から中量級航空補給機計画「MARV-EL(Medium Aerial Resupply Vehicle – Expeditionary Logistics)」インクリメント2を1550万ドルで受注したと発表した。選定されたのは、シコルスキーとロビンソン・アンマンドが民間開発した自律型貨物ヘリコプター「R66 TURBINETRUCK」で、弾薬や医療品などの補給物資を、高リスク環境へ地形・天候・敵脅威に左右されず届ける。

米海兵隊のMARV-ELに選定されたR66 TURBINETRUCK(シコルスキー提供)
R66 TURBINETRUCKは、ロビンソン・ヘリコプターのR66に、シコルスキーの自律飛行システム「MATRIX」を組み合わせた。シコルスキーの完全自律型ヘリコプター「S-70UAS U-Hawk」と同様の統合方式を採りつつ、よりコンパクトで運用コストを抑えた構成とした。
MARV-ELは、米海兵隊の無人ロジスティクスシステム・航空(ULS-A)で、小型戦術ドローンと大型戦略輸送機の間を埋める中量級能力として位置付けられている。要求性能は、1300-2500ポンドのロジスティクスペイロードを搭載し、戦闘行動半径100海里で運用できること。簡素な前線基地や艦船甲板、未整備着陸地などから運用し、地上輸送や有人航空戦力が使えない場面を補完する。
運用時は、オペレーターが共通のデジタル端末にミッション目標を入力すると、システムが自動で飛行計画を作成。センサーとアルゴリズムを使い、目標地点まで安全に飛行する。シコルスキーは、MATRIXのプラットフォーム非依存型かつオープンアーキテクチャー設計を、R66 TURBINETRUCKで実証していく。
ロビンソン・アンマンドは、システム統合や試験・評価、機能実証向けに最初のR66 TURBINETRUCKをシコルスキーへ納入する。シコルスキーは2025年に米海兵隊のAerial Logistics Connector(ALC)フェーズ1に参加しており、その経験を今回のMARV-ELインクリメント2に生かす。

米海兵隊のMARV-ELに選定されたR66 TURBINETRUCK(ロビンソン提供)

米海兵隊のMARV-ELに選定されたR66 TURBINETRUCK(ロビンソン提供)
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R66 TURBINETRUCK
Lockheed Martin
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