機体 — 2026年2月18日 08:00 JST

単発機の設計を刷新する「双発マインド」 レオナルド「AW09」が提案する新世代単発ヘリ[AD]

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 単発タービンヘリコプター(シングルエンジン)は、世界各地で日常的に使われている一方で、その多くは基本設計から年月がたった機体が中心だ。運航事業者やパイロットの間では、「現代の安全基準やアビオニクスを前提に、ゼロから設計された新しい単発機がほしい」という声が根強くある。

 

 こうしたニーズに応えるべく開発が進められているのが、レオナルド・ヘリコプターズ(以下レオナルド)の次世代単発多用途機「AW09」だ。2.8トンクラスに位置する本機は、単発機としての経済性を保ちながら、双発機で一般的な安全思想や居住性の考え方を取り入れた「双発マインド」の単発機として位置づけられている。ここでは、その特徴を三つの視点から紹介する。

最新設計:複合材構造とコネクテッドな運航支援

 AW09は、既存機の派生型ではなく、現代の技術を用いて一から設計されたヘリコプターだ。機体構造には複合材を多用し、クラッシュワーシー(衝撃吸収)構造のキャビンや燃料タンクを採用することで、万が一の際のエネルギー吸収性能を高めている。メインローターや機体は、バードストライク(鳥衝突)への耐性も考慮した設計とした。

 

 テールローターには、カバー付きの「シュラウデッド・テールローター」を採用。ローターを覆う構造とすることで騒音の低減に寄与するとともに、機体近くを行き来する搭乗者や地上作業員の安全性にも配慮している。

 アビオニクス(航空電子機器)も最新世代を採用。コクピットにはIFR(計器飛行)対応のフルグラスコックピット「Garmin(ガーミン) G3000H」を搭載し、大型ディスプレーによる一体的な情報表示や、直感的なタッチ操作に対応する。さらに、飛行データ・使用状況の自動ダウンロード、オプションにより振動データからのヘルスモニタリング(状態監視)も可能にした。これにより、安全運航や整備計画の最適化を支援できる点が、AW09の大きな特徴のひとつとなっている。

居住性:単発機で1+8名、使い方に応じてレイアウト自在

 キャビンの広さと使い勝手も、AW09の大きな特徴だ。2.8トンクラスの単発機でありながら、キャビンは高い天井とワンボリューム構造を持ち、フラットでシートアレンジ変更のための座席着脱が容易な床を採用している。これにより、パイロット1人に加えて最大8席の個別シートを設けることができ、小型双発機に匹敵するキャビンスペースを実現している。

 

 座席レイアウトはモジュール構造になっており、旅客輸送向けのVIP/コーポレート仕様から、遊覧飛行やエアタクシー、外部貨物を組み合わせたユーティリティ用途まで、任務に応じて柔軟に組み替えられる。EMS(救急医療)任務向けには、ストレッチャーを搭載した医療レイアウトにも対応し、乗員の動線や医療機器の設置スペースも確保できる。

 アクセス性を高めるため、AW09は両側面にスライドドアを備えるとともに、機体後部に観音開きの「クラムシェルドア」を設けている。後部から大きく開口できるこのドアにより、ストレッチャーや長尺の資機材、撮影機材などを後ろから素早く積み下ろしすることができる。ヘリポートのスペースが限られ、患者輸送や防災、報道取材など多用途の任務を一機種で担うことが多い日本の運航現場でも、こうしたレイアウトとアクセス性は大きな強みとなる。

パワートレインと冗長性:実績あるArrielファミリーの最新バリアント

 AW09の心臓部には、サフラン・ヘリコプター・エンジンズ製のタービンエンジン「アリエル2K(Arriel 2K)」を採用。世界各地で実績を重ねてきたアリエル・ファミリーの最新バリアントのひとつで、1000shpクラスの出力を持つ、単発多用途機に適したエンジンである。

 

 カタログ値として、アリエル2Kの燃費性能と、大容量かつ耐衝撃性構造の燃料タンクの組み合わせにより、AW09は最大航続距離800km、最大滞空時間5時間の性能を備えている。長距離の移動や、長時間に及ぶ捜索・監視任務を一機でカバーできるポテンシャルを備えていることがわかる。

 安全性の観点では、単発機であっても冗長性を重視したシステム構成が特徴だ。エンジン制御にはデュアルチャンネルFADEC(フル・オーソリティー・デジタル・エンジンコントロール)を採用し、油圧系統や電気系統、燃料ポンプ、GPSなど主要なシステムを二系統とすることで、万が一のトラブル発生時にもパイロットをバックアップできるよう配慮している。単発機ならではの経済性を維持しつつ、双発機で一般的な冗長設計の考え方を取り入れた「双発マインド」の単発機と言える。


日本市場での新たな単発機の選択肢として

 高い安全性とコネクテッドな運航支援、小型双発機に匹敵する大きなキャビンと柔軟なレイアウト、そして実績あるエンジンに支えられた航続性能。AW09は、更新期を迎えつつある単発タービンヘリコプター市場に向けて、レオナルドが提案する新しい選択肢である。さらに、任務内容や法令・運航ポリシーが許す範囲では、従来小型双発ヘリコプターが担ってきたミッションの一部に対しても、更新候補となり得る性能とコンセプトを備えている。

 ヘリポートの制約が多く、ひとつの機体に多用途任務が求められる日本の運航環境でも、「単発機のコスト感で、安全性と居住性を一段と高めた新世代機を導入したい」というニーズを持つ事業者にとって、検討に値する有力な選択肢の一つと言える。今後の開発の進捗と、日本市場での展開に注目が集まる。

 

関連リンク
AW09
The AW09 S6 – the first production aircraft – is now flying in its new livery!(YouTube)
The AW09 S6 – the first production aircraft – is now flying in its new livery!(Instagram)

*お問い合わせ:03-5860-9828
*制作協力:レオナルド・ヘリコプターズ
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