カタールの首都ドーハのハマド国際空港は現地時間9月23日、北京大興国際空港と姉妹空港に関する覚書(MoU)を締結したと発表した。ドーハを経由した接続強化を目的とし、北京大興空港のターミナルで調印式が開かれた。

ハマド国際空港と北京大興国際空港の調印式(ハマド空港提供)
今回の提携は、カタール航空(QTR/QR)と中国南方航空(CSN/CZ)の業務提携、カタール民間航空局(QCAA)と中国民用航空局(CAAC)のMoUを補完するもので、旅客と貨物の流れを強化する共同プロジェクトを展開していく。空港運営者であるカタールのMATARと北京首都国際空港公司が連携し、運航、テクノロジー、サービスデザイン、イノベーションの分野で協力を深める。
ハマド空港は現在、中国の北京、上海、広州、深セン、重慶、杭州、アモイ、成都、香港の9都市と結ばれており、これらの都市はドーハを経由して世界120以上の都市へアクセスできる。中東のハブ空港として、中国人旅行者の利用も多いという。
ハマド空港のハマド・アル・ハータルCOO(最高執行責任者)は、「北京大興との提携により、進化する旅行者のニーズに先回りし、ドーハを中国からの信頼できるゲートウェイとして位置づける」と述べ、将来的な国際接続性の拡大に意欲を示した。
また、北京大興空港のチャン・リンCEO(最高経営責任者)兼社長は、「一帯一路構想の枠組みにおける緊密な協力により、航空ネットワークの『ゴールデン・チャンネル』、貨物物流の『グリーン・コリドー』、運営管理の『スマート・イノベーション』を推進し、両ハブの国際競争力を高める」とコメントした。
カタール航空は、10月16日から中国南方航空が週3往復運航する北京大興ードーハ線で、コードシェア(共同運航)を始める。同時に、中国南方の便名「CZ」をドーハ経由でアフリカ、欧州、中東の15都市に向かうカタールの運航便にも拡大する。ドーハと北京はカタールと厦門(アモイ)航空(CXA/MF)の運航で毎日結ばれており、今回の提携でカタールと提携各社は中華圏8都市をゲートウェイとする週64便を展開することになる。
航空以外でも、カタールと中国は学術提携、共同展示会、文化イベントなどを通じて協力を進めており、両国の関係深化と長期的なパートナーシップの拡大を目指している。
関連リンク
Hamad International Airport
北京大興国際空港
・カタール航空、成田1日2往復に ドーハ発6/30から(24年12月17日)
・JAL、羽田-ドーハ就航 日系初の中東直行便、欧州・アフリカ・南米へ乗継(24年4月1日)
