エアライン, 企業, 官公庁, 空港 — 2019年3月27日 11:29 JST

ANA、佐賀空港でグラハン新技術を検証 「イノベーションモデル空港」に

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 全日本空輸(ANA/NH)は3月26日、佐賀県と連携して佐賀空港を新技術の実験場とする「イノベーションモデル空港」に位置づけたと発表した。ロボットスーツを使った手荷物や貨物の積み込みの省力化や、リモコン式の航空機牽引車などの実証実験を行う。

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAは、少子高齢化や人手不足への対応策として、空港の制限エリア内を走る連絡バスの自動運転化に向けた実証実験など、空港業務の自動化や省力化をグループで進めている。

 佐賀空港を実証実験の場に選んだ理由として、ANAでは1日あたりの便数が適度にあり、使用機材がボーイング737-800型機や767-300、エアバスA321型機と多岐にわたることや、フルサービス航空会社の国内線が自社便のみで、全体のオペレーションを検証できることなどを挙げている。

 ANAグループは、2016年11月から成田空港でCYBERDYNE(サイバーダイン、7779)が開発したロボットスーツ「HAL」を使い、手荷物運搬時の作業負担を軽減する取り組みを進めている。佐賀でも今年2月からHALを実際の業務で使い始めた。

 航空機のトーイング(牽引)にリモコン式の牽引車を使う最初の実験は、2018年10月に羽田空港で行われた。バッテリーで動く独mototok社製「Spacer8600」を使ったもので、運転席はなくリモコンで操作できる。佐賀では4月から訓練開始を予定している。

 また、豊田自動織機と貨物コンテナなどをけん引する「トーイングトラクター」の自動走行試験を26日から4月5日まで実施する(関連記事)。

 26日の発表会では、佐賀県の山口祥義知事がリモコン牽引車の操縦に挑戦。牽引車のみの状態で操縦を体験した。ロボットスーツのデモンストレーションでは、重さ10キロのおもりが入ったスーツケースを、女性係員が貨物コンテナに積み込んだ。

 ANAの清水信三専務は、手荷物の搭載や航空機の牽引といった「グランドハンドリング」の働き方について、「数十年間変わっていない。実際のオペレーションに近い形で、新技術の実用化を検証していきたい」と語った。

佐賀空港のイノベーションモデル空港化発表会見で握手を交わす佐賀県の山口知事(中央右)とANAの清水専務ら=19年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ANAが佐賀空港で検証するリモコン式牽引車=19年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でリモコン式牽引車の操縦を体験する佐賀県の山口知事(左)=19年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でリモコン式牽引車の操縦を体験する佐賀県の山口知事(右)=19年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

佐賀空港でロボットスーツを着用してスーツケースを貨物コンテナに積み込むANAのグランドハンドリングスタッフ=19年3月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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