企業, 機体 — 2014年12月24日 13:15 JST

プラット・アンド・ホイットニー、川崎重工とエンジン開発 事業収入シェア

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 米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)はこのほど、川崎重工業(7012)がギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower」シリーズの開発と生産にリスク&レベニューシェアリングパートナー(RRSP)方式で参画、契約を締結したと発表した。

MRJが搭載するP&W製PW1200エンジン=14年10月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 川崎重工はP&Wとともに、エンジン主要部のファンドライブギアシステムと燃焼器の製造を担当する。

 P&Wは現在、三菱商事(8058)や日本航空機エンジン協会(JAEC)、独MTUアエロエンジンズなど、10の団体や会社とターボファンエンジン向けのパートナー契約を締結している。

 ギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower」シリーズは、既存のエンジンと比べて燃費を16%、騒音を50%、排気を大幅に改善。PW1200Gは三菱航空機のMRJに、PW1500Gはボンバルディアの小型旅客機Cシリーズに、PW1900Gはエンブラエルの第2世代Eジェット、E2シリーズのE190-E2とE195-E2に搭載される。

 P&Wと川崎重工はボーイング747型機など大型機に搭載する「PW4000」のRRSP契約を1985年に締結。エアバスA320型機に搭載するV2500やA320neoに搭載するPW1100G-JMを製造する合弁会社、IAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)に参画している。

 RRSP方式とはエンジンや補用部品の販売や修理事業など、すべての事業収入を参画シェアに応じて配分を受ける方式。開発や量産、販売費用とリスクは参画シェアに応じて負担する。

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Pratt & Whitney
川崎重工業

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【お知らせ】
2段落目を修正しました。(2014年12月24日 16:31 JST)