エアライン — 2017年6月28日 10:58 JST

エアアジア・ジャパン就航「カミング・スーン」 中国・北アジア責任者に聞くアジア戦略

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 エアアジア(AXM/AK)グループの中国・北アジア地区プレジデント、キャサリン・ターン氏はこのほど、Aviation Wireの単独インタビューに応じ、中部空港(セントレア)を拠点に就航準備を進めるエアアジア・ジャパン(DJ)について、引き続き早期就航を目指す姿勢を示した。

エアアジア中国・北アジア地区プレジデントのキャサリン・ターン氏=17年6月7日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

中部空港で運航開始を待つエアアジア・ジャパンのA320=17年6月2日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 エアアジア・ジャパンは中部-札幌線と中部-台北線の2路線の運航を予定。これまで4回就航を延期し、新たな就航時期は未定となっている。4度目の延期直前では、中部-札幌線は2017年初め、中部-台北線は2017年春の開設を予定していたが、安全運航する体制の構築に向けた準備スケジュールの見直しにより、延期している。

 ターン氏は運航開始について、「カミング・スーン」と述べ、早期就航を目指すとした。

 ターン氏は、ANAホールディングス(9202)とエアアジアが設立した旧エアアジア・ジャパンにも関わっていた。LCCは機材運用で、運航している時間を長くすることが求められるとし、従来のフルサービス航空会社(FSC)とは「考え方が違う」と述べた上で、旧エアアジア・ジャパンについて「エアアジアとして、日本の市場が異なると気づいていなかった。文化の違いがうまく行かなかった原因だと思う」と振り返り、「『離婚』した」と述べた。

 また、6月28日にエアアジアX(XAX/D7)が運航を開始する、関西空港経由のクアラルンプール-ホノルル線についても言及。9月までは90%近くの予約率で、10月以降も好調だとした。当初は週4往復を運航するが、増便も視野に入れると語った。

中国でLCC合弁

 エアアジアは現地時間5月14日、中国光大集団(Everbright、本社・北京)と河南省の3者で、中国国内でのLCC設立に関する覚書(MoU)を締結。鄭州を拠点とし、国内線を運航する。社名や就航時期は未定。

 鄭州ではLCCターミナルのほか、パイロットと客室乗務員、整備士の訓練施設、MRO(整備・改修・オーバーホール)の施設も設置する。

 ターン氏は、中国の新会社の責任者も務める。ターン氏によると、運航機材はエアバスA320neoやA321neoを予定しているという。

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