エアバス, 機体 — 2016年11月24日 20:45 JST

エアバス、A350-1000初号機が初飛行 JALも導入

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 エアバスは現地時間11月24日、大型機A350 XWBの長胴型となるA350-1000の飛行試験初号機(登録番号F-WMIL)が初飛行したと発表した。2017年後半の商業飛行開始を目指し、飛行試験を実施していく。

初飛行するエアバスのA350-1000初号機=16年11月24日 PHOTO: J.V.REYMONDON/Airbus

17年後半就航へ

 初号機は現地時間午前10時42分に、仏トゥールーズのブラニャック空港を離陸。フランス南西部を飛行し、同空港へ戻る。

 A350-1000はエアバスの双発旅客機では最大の機種。エンジンはロールス・ロイス製Trent XWB-97を2基搭載している。胴体を延長したことで、標準型のA350-900よりも乗客を40人以上多く乗せることが出来る。主脚のタイヤは、従来の1脚あたり4本から同6本に増やした。

 A350 XWBは、2013年6月14日にA350-900が初飛行に成功。2014年9月30日にEASA(欧州航空安全局)から、同年11月12日にFAA(米国連邦航空局)から、それぞれ型式証明を取得した。

 A350-900の量産初号機となるカタール航空(QTR/QR)向けの機体(A7-ALA)は、2014年10月2日にロールアウトし、同月16日に初飛行。同年12月22日にカタール航空へ引き渡した。

 エアバスでは、派生型のA350-1000は量産初号機の引き渡し開始まで、より短期間での到達を見込む。3機の飛行試験機を使って約1年間の試験を実施し、2017年後半の商業飛行開始を目指す。

JALも発注

 A350-1000は、これまでに世界各国の11社から195機の受注を獲得している。

 日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)が31機のA350 XWBを2013年10月7日に確定発注。A350-900が18機、A350-1000が13機で、このほかにオプションで25機を購入する。2019年にA350-900の初号機が就航する予定で、現在保有するボーイング777型機を6年程度で置き換える。

 2014年11月19日には、エアバスが保有するA350-900の飛行試験5号機(MSN5、登録番号F-WWYB)が、羽田空港に初飛来。商業運航では、2015年9月20日にベトナム航空(HVN/VN)のエアバスA350-900型機(登録番号VN-A886)が、成田へ初めて乗り入れた。

トゥールーズのブラニャック空港を離陸し初飛行するエアバスのA350-1000初号機=16年11月24日 PHOTO: J.V.REYMONDON/Airbus

トゥールーズのブラニャック空港を離陸し初飛行するエアバスのA350-1000初号機=16年11月24日 PHOTO: J.V.REYMONDON/Airbus

A350-1000初飛行のクルー=16年11月 PHOTO: A. Doumenjou, Master Films/Airbus

関連リンク
Airbus
エアバス・ジャパン

JAL A350
「静かで快適」は本当? エアバスA350に乗ってみた(14年11月21日)
鳥の羽に近い翼を持つ最新鋭機 写真特集・羽田に舞い降りたエアバスA350(14年11月19日)
エアバスA350、羽田に初飛来 JALが56機導入(14年11月19日)
日航、A350で777置き換え 777X採用ならず(13年10月7日)

写真特集・ベトナム航空A350-900就航(前編)
前編 関空へ一番乗り(16年11月13日)
後編 大型ディスプレイ並ぶコックピット(16年11月16日)

日本での販売強化に意欲
エアバス、日本での大型機拡販に意欲 ブレジエCEO「就航すればメリット享受」(16年11月21日)

短胴型A350-800は開発中止
エアバス、A350短胴型中止へ 777のシェア奪取へ(16年6月1日)

A350-900飛行試験初号機の初飛行から量産初号機納入まで
エアバス、カタール航空にA350 XWB初号機納入 1月からフランクフルト線(14年12月23日)
エアバス、A350-900がFAAの型式証明取得(14年11月13日)
カタール航空のA350-900、初号機が初飛行成功(14年10月17日)
エアバス、A350 XWBが最大370分のETOPS取得(14年10月16日)
エアバス、カタール航空のA350ロールアウト(14年10月3日)
エアバスA350-900、EASAの型式証明取得(14年10月1日)
エアバス、A350 XWBの初飛行成功(13年6月14日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: