京成電鉄(9009)は、1995年以来32年ぶりとなる運賃の変更認可を申請した。2028年3月の改定を予定しており、特急「スカイライナー」で京成上野駅から成田空港まで乗車する場合、大人片道は現在の2580円から3000円へ、420円(16.3%)上がる見込み。

京成スカイライナー(同社サイトから)
—記事の概要—
・スカイライナー値上げ2段階
・通学定期は引き下げ
・新型特急は28年度
スカイライナー値上げ2段階
京成は、国土交通省に変更認可を申請したと11月6日に発表。スカイライナーは2027年3月13日に特急料金を引き上げ、2028年3月には乗車券運賃を改定する計画で、2段階の値上げとなる見込み。京成は今回の申請について、消費税率の変更に伴う改定を除けば1995年以来32年ぶりとしている。平均改定率は14.1%で、現行の鉄道駅バリアフリー料金を含めて算出した。
スカイライナーの京成上野-成田空港間は現在、大人片道の乗車券運賃が1280円(通常のきっぷ)、特急料金が1300円で、合計2580円となる。京成は2027年3月13日に特急料金を大人200円引き上げる予定で、合計額は2780円となる。さらに2028年3月の運賃改定では、同区間の成田空港線経由の乗車券運賃を1500円に引き上げる申請をしており、予定通り実施されれば特急料金と合わせて片道3000円になる。
都心から成田空港への鉄道アクセスを運賃・料金で比較すると、スカイライナーは京成上野発、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)の「成田エクスプレス」(N’EX)は東京発と、主な出発駅が異なる。現在で比較した場合、N’EXの東京-成田空港間の普通車指定席は大人片道3140円で、スカイライナーの現行料金より560円高く、京成の改定後の試算額3000円に対しては140円高い。
通学定期は引き下げ
今回の申請では、普通運賃を平均14.3%、通勤定期を同16.9%引き上げる一方、通学定期は据え置く方針で、運賃制度の統合などにより平均11.5%の引き下げとなる。初乗り運賃は、京成本線などで150円から170円、成田空港線で210円から230円に引き上げる。いずれも大人のきっぷ運賃で、京成本線などの現行運賃には鉄道駅バリアフリー料金が含まれる。同料金は今回の改定に合わせて廃止する。
また、京成本線などと千原線、松戸線、成田空港線で異なる4つの運賃制度を、2つに整理する。京成本線などと千原線、松戸線をまたぐ場合の運賃の併算も原則廃止する。制度統合により、一部区間では値下げとなる。成田空港線の運賃制度は引き続き独立させる。
京成は改定を申請した理由として、人件費や、列車を走らせるための電気代などを指す「動力費」の増加に加え、安全・安定輸送に必要な設備の更新、成田空港の機能強化に対応する輸送力増強などを挙げた。2028年度から2030年度までの3年間に、過去最大規模となる1670億円の設備投資を計画している。
新型特急は28年度
成田空港アクセスの強化では、京成は2028年度、押上-成田空港間で新型有料特急の運行を始める計画で、車両形式は「3900形」となる。
押上-空港第2ビル間の所要時間を最速30分台前半とすることを目指しており、今回の運賃改定申請でも、新型有料特急の導入を輸送力増強に向けた設備投資の一つに挙げている。

京成の新型有料特急「3900形」(同社提供)

京成が計画している成田スカイアクセス線の新線整備計画(同社資料から)
関連リンク
京成電鉄
3900形 特設サイト(京成)
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