スカイマーク(SKY/BC、9204)は、国内線燃油サーチャージの2027年上期導入に向け、システム開発を進めている。6月25日に開いた株主総会で明らかにした。新経営体制を巡っては、フジドリームエアラインズ(FDA/JH)とのコードシェア(共同運航)や機材共通化などは現時点で決まっていないとし、鈴与グループとの既存の委託関係を踏まえ、双方にメリットがある分野で協業を検討するとした。

国内線燃油サーチャージを27年上期に導入予定のスカイマーク=26年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
サーチャージについては、航空会社によって導入時期や金額に差が生じると、利用者が他社へ流れる可能性があるほか、鉄道などの地上交通にはサーチャージがないことから、競合路線では慎重な判断が必要だとした。また、具体的な金額や対象路線は明らかにしなかった。関係当局と調整し、利用者が納得できる透明性のある金額を設定するとしている。
スカイマークの筆頭株主は、投資ファンドの鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合。FDAや鈴与グループとの関係については、株主から鈴与やFDA出身者が新経営陣に加わったことで、コードシェアや機材・人材交流を進めるのかとの質問が出た。本橋学社長(当時)は、FDAとの機材共通化やコードシェアは現時点で決まっていないと説明した。
一方、仙台空港と下地島空港のグランドハンドリング、神戸空港のケータリングは、すでに鈴与グループへ委託。双方にメリットを見いだせる分野では、鈴与グループに限らず、国内他社との協業を検討する必要があるとの認識を示した。
国際線への再参入は、機材稼働率の向上と収益源の多様化に向けた成長戦略と位置付ける。航空券の発券などを担う旅客サービスシステム(PSS)や整備関連システムの準備を進め、PSSにはAI技術を活用する。
海外での販売拡大に向けては、海外のオンライン旅行会社(OTA)にスカイマークの運賃や空席を表示できるよう、システム接続を開発している。2027年度から順次、複数のOTAを束ねるアグリゲーターと接続するほか、航空券流通システム(GDS)を提供する企業との接続も並行して進める。
スカイマークの利用者に占める外国人の割合は2%弱で、前年度から増加しているという。台湾では旅行博への出展や旅行系インフルエンサーの起用などを進め、2025年の1年間でSNSのフォロワーが2万人増えた。神戸-台北間では5年ぶりにチャーター便を運航しており、将来の国際線就航や訪日客の国内線利用につなげる。
新規路線について、本橋氏は羽田空港の発着枠が増えない限り、羽田発の新路線開設には既存路線の減便が必要になると説明した。石垣線の再開については、前回の運航時に距離やコストに対して運賃単価が低かったとして、費用に見合う収入を確保できる市場かを精査する必要があるとした。
那覇・下地島と台湾の間には大きな旅客流動があるとの見方も示した。一方、距離は近いものの国際線となるため、システム対応などの課題があると説明した。
新機材の資金調達では、米国輸出入銀行の優遇金利や、日本の金融機関とのコミットメントラインを活用する。機体を一度売却して資金化し、リースで使用するセール・アンド・リースバックなども選択肢として確保し、金利負担や手元資金、内部留保、株主還元のバランスを取りながら調達を進める。
第30回定時株主総会は東京・羽田空港のベルサール羽田空港で開かれ、閉会時の出席株主は68人だった。所要時間は1時間40分で、13人が質問した。取締役10人と監査役1人の選任議案は、いずれも原案通り可決された。
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