ボーイング, 官公庁, 機体 — 2023年11月18日 22:01 JST

ボーイング系オーロラ、混合翼の高速VTOL機を設計へ SPRINT X-plane

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 ボーイング傘下のオーロラ・フライト・サイエンスは、米国防総省・国防高等研究計画局(DARPA)と米特殊作戦司令部の共同プロジェクト「SPRINT(Speed and Runway Independent Technologies)X-Plane」の実証フェーズ1に選定された。音速に近い巡航速度と垂直離着陸(VTOL)を両立する混合翼を採用した技術実証機の設計を始める。2027年ごろまでの初飛行を計画している。

SPRINT X-planeのイメージ(オーロラ提供)

 オーロラは、高揚力・低抗力のファン・イン・ウイング(FIW)実証機を設計。エンジンが組み込まれ、適度な掃引力を持つ混合翼の胴体と、機械式駆動装置を介してエンジンに連結された組み込み揚力ファンで構成される垂直飛行設計を統合したもので、巡航速度450ノット(時速約833キロ)以上と垂直離着陸の両立を目指す。

 開発はオーロラとボーイングの合同チームが担当。2007年に初飛行したボーイングの全翼機X-48や、オーロラが手掛ける無人航空機(UAS)など、ジェット機による垂直揚力と、前進飛行時に翼に格納される3つの電動ルーバー式揚力ファンを組み合わせた過去の飛行プログラムを基に開発するという。

 オーロラによると、SPRINT X-Planeの実証機は、3年6カ月以内の初飛行を目指すという。

関連リンク
DARPA
Aurora Flight Sciences
Boeing
ボーイング・ジャパン

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