羽田空港第3ターミナル(旧称国際線ターミナル)近くの複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ、HICity)」を開発・整備する羽田みらい開発(東京・大田区)は9月15日、HICityが11月16日にグランドオープンすると発表した。天空橋駅寄りのエリアに、ホテルや研究開発施設などが順次開業し、11月17日から19日までは記念イベントを開催する。

11月にグランドオープンするHANEDA INNOVATION CITY(羽田みらい開発の資料から)

羽田空港のターミナルや滑走路を一望できる羽田イノベーションシティの足湯は先行開業したエリアにある=20年7月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
HICityは京浜急行と東京モノレール各線の天空橋駅に直結しており、2020年7月に先行開業。レストランやコンビニエンスストア、オフィス・会議研修施設、足湯などが先行オープンした。「先端」と「文化」の2つをまちのコア産業と位置づけ、AからLまで12カ所あるゾーンのうち、現在はDからLまでの9ゾーンが開業している。
最後まで残った天空橋駅寄りに位置するAからCまでの3ゾーンが、今年6月30日に竣工。ゾーンAには藤田医科大学東京の先端医療研究センターとホテルメトロポリタン 羽田、ゾーンBには研究開発施設とオフィス、ゾーンCには研究開発拠点「terminal.0 HANEDA(ターミナル・ゼロ・ハネダ)」が入居する。
このうち、ホテルメトロポリタン 羽田は客室が237室で、10月17日に開業予定。terminal.0 HANEDAは羽田空港のターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)が2024年1月30日にオープンを計画しており、羽田空港の課題を異業種連携により解決を進める新たな取り組みを進める。

AからLまで12カ所のゾーンで構成するHANEDA INNOVATION CITY(羽田みらい開発の資料から)
HICityの開発を進める羽田みらい開発には、鹿島建設(1812)、大和ハウス工業(1925)、京浜急行電鉄(9006)、日本空港ビルデング、空港施設(8864)、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)、東京モノレール(港区)、野村不動産パートナーズ(新宿区)、富士フイルム(4901)の計9社が出資。設計と施工は、鹿島建設と大和ハウスが担う。
羽田空港に2カ所ある跡地開発のうち、第1ゾーンがHICityで、国有地を大田区が購入し、区が2070年までの50年間貸し付けている。第2ゾーンは、第3ターミナルに直結する複合施設「羽田エアポートガーデン」で、住友不動産(8830)と子会社の羽田エアポート都市開発が開発を進め、今年1月31日に全面開業した。
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