新潟空港を拠点に就航を目指す「TOKI AIR(トキエア)」は1月18日、仏ATR製ATR72-600型機の2号機(登録記号F-WNUH、日本登録後はJA02QQ予定)が那覇空港へ到着したと発表した。客室前方を貨物室に変更できるオプション「カーゴフレックス(Cargo Flex)」を同社で初採用した機体で、1月末に新潟へフェリー(回航)する見通し。

那覇空港に到着したトキエアのATR72 2号機(同社サイトから)
2号機は現地時間14日にフランスのトゥールーズを出発し、ギリシャ、オマーン、インド、タイのバンコクを経由。那覇には午後3時47分ごろ着陸し、同53分ごろ到着した。新潟の天候を考慮したもので、雪の影響を避けて那覇で通関手続きと機体の登録を日本国籍へ変更後に新潟へフェリーし、運航を想定した訓練に使用する。
トキエアでは2号機が初採用したカーゴフレックスは、客室前方の座席を取り外し、貨物搭載用コンテナを最大4つ設置できる。座席数は1クラス72席の場合、貨物搭載時は44席になり、1.4トンの追加貨物を搭載できる。

ATR72-600の通常座席配列(上)とカーゴフレックスで前方を貨物室とした配列(ATRの資料から)
トキエアが航空会社として事業を行うためには、国土交通省からAOC(航空運送事業の許可)を取得する必要があり、安全性や持続的な運航が可能かを規定や訓練体制などを基に審査される。同社は11月30日に国交省の東京航空局(TCAB)へ申請した。
計画路線は、新潟-札幌(丘珠)、仙台、中部、神戸の4路線。年内の就航を計画しており、最初の就航地は丘珠、2路線目は仙台、その後に中部や神戸への就航を目指す。
初号機(JA01QQ)は2022年11月5日に新潟へ到着。その後、30日に新潟から那覇へフェリーされた。

初のカーゴフレックス仕様となったトキエアのATR72 2号機を那覇空港までフェリーしたATRのパイロット(同社サイトから)

那覇空港に到着したトキエアのATR72 2号機の客室(同社サイトから)

那覇空港に到着したトキエアのATR72 2号機(同社サイトから)

那覇空港に到着したトキエアのATR72 2号機(同社サイトから)
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