エアライン, 企業, 官公庁 — 2021年10月15日 15:50 JST

ANA、ワクチン検査実証ツアー開始 観光庁の技術検証、沖縄へ2泊3日

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)グループのANA Xは10月15日、「ワクチン・検査パッケージ」対象ツアーを開始した。新型コロナウイルス後を見すえ、観光庁が技術実証を展開するもので、ワクチン接種履歴の確認や事前の検査体制などを検証する。対象となるのは羽田を出発する沖縄への2泊3日ツアーで、ANAグループ社員と家族が参加し、問題点などの洗い出しを進める。

羽田空港のANAツアーカウンターで書類を確認する係員(左)=21年10月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
カウンターで書面提出
「1工程増え心苦しい」

カウンターで書面提出

羽田空港のANAツアーカウンターで書類を提示するツアー参加者(右)=21年10月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 参加者はツアー出発前に、ワクチン接種証明かPCR検査の陰性証明を羽田空港第2ターミナル1階にあるツアーカウンターで提示。事前のアンケートとともに書面で提出する。係員が確認後、2階の出発ロビーへ移動し、通常の旅客と同じく保安検査場を通過後、搭乗口へ向かう。

 証明書やアンケートは書面のみで受け付け、オンライン提出は利用できない。

 対象となる2泊3日のツアーは、ANA Xが企画・実施。10月15日から17日までと、22日から24日までの2回、グループ社員と家族計12人が参加し、沖縄を旅行する。初回となった15日からのツアーには3人が参加した。2回目の参加者は9人となる見込み。

 「ワクチン・検査パッケージ」は感染対策と日常生活の両立に向けた政府の技術実証で、観光のほか、飲食とイベントでも検証が進められている。観光庁は旅行分野の技術実証を担い、対象ツアーに今回のツアーを含め11社38件を選定した。技術実証では、旅行会社のツアーや宿泊施設で、ワクチン接種履歴の確認や事前の検査体制などを検証する。

「1工程増え心苦しい」

 対象ツアーに参加したのは、ANAグループ社員の家族。30代男性の家族3人が沖縄へ向かった。男性は鉄道で羽田空港に到着し、1階にあるツアーカウンターで証明書とアンケートを提示後、2階の出発ロビーへ向かった。

 男性は証明書の提出について「不安になったことは特になかった」と振り返り、「このような仕組みが増えると安心して旅行できる」と話した。2年ぶりの旅行で「楽しみにしている」とし、那覇行きの搭乗口へ向かった。

ワクチン検査実証ツアーの概要を説明するANA Xの鈴木マネジャー=21年10月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 今回のツアーを企画したANA Xの国内旅行事業部 事業推進チームの鈴木政司マネジャーは、カウンターでの証明書提出について「(通常の航空便利用と比べ)1工程増えてしまう。心苦しい」と述べ、観光庁に対しオンライン申請などを働きかけることで利便性を向上させたいとした。

 緊急事態宣言が解除となった10月以降、ANAは国内線の予約数が大きく伸びている。10月の国内線予約数は解除が見え始めた9月中旬から大きく伸び始め、9月末の1日あたりの予約数は、9月前半と比較し10倍となった。

 鈴木マネジャーによると、ANA Xのツアーも解除明けに大きく伸びたという。政府の観光支援事業「Go To トラベルキャンペーン」があった2020年10月は「驚くほど予約が入った」(鈴木マネジャー)ことから、ワクチン接種が進み拡大が見込まれる旅行需要の獲得を強化する。

関連リンク
全日本空輸
ANA X
観光庁

ANA国内線予約、10月は宣言解除前10倍に 9月中旬から増加(21年10月1日)
ANA、ワクチン証明で国内往復航空券 接種後押し、旅行需要を喚起(21年9月30日)
ANA国内線、10月運航率63%に 46路線1564便追加減便(21年9月30日)
JAL、ワクチン接種奨励キャンペーン 国内往復航空券、空港店舗で割引も(21年9月30日)