エアライン — 2018年11月26日 07:13 JST

シルクエアー、スクートに路線一部移管 シンガポール航空がグループ再編

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 シンガポール航空(SIA/SQ)は、子会社でアジア域内路線を担うシルクエアー(SLK/MI)との経営統合に向け、複数の路線をグループのLCCであるスクート(TGW/TR)へ移管する。2019年4月から2020年下期にかけて実施する予定で、スクートの一部路線はシンガポール航空やシルクエアーに移す。

路線の一部をスクートに移管するシルクエアー=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 シルクエアーは、東南アジアのリゾート需要取り込みを視野に、1989年設立。1992年に当初のトレードウイングスから、現在のシルクエアーに改称した。アジア域内に就航するフルサービス航空会社として路線を拡大しており、2017年10月30日には同社初の日本への定期便として、シンガポール-広島線を開設している。

 シルクエアーからスクートへ移管する路線は、中国やインドネシアなど6カ国が対象。ラオスがルアンパバーン、ビエンチャン(19年4月)、インドがコインバトール、トリバンドラム、ヴィシャーカパトナム(19年5月から10月)、中国が長沙、福州、昆明、武漢(19年5月から6月)、タイがチェンマイ(19年10月)、マレーシアがコタキナバル(19年12月)、インドネシアがバリクパパン、ロンボク、マカッサル、マナド、スマラン、ジョグジャカルタ(20年5月から7月)となる。

 一方、スクートからシンガポール航空へ移管される路線は、インドのベンガルールとチェンナイ(19年5月、20年5月)で、シルクエアーへは中国の深セン(19年6月以降)と、インドのコーチ(19年10月以降)をそれぞれ移管する。いずれも両社の既存路線が運航している。

 また、シルクエアーはマンダレー線を季節便に変更。定期便としては2019年3月に運航を終え、11月から2020年1月まで季節便として運航する見通し。

 スクートについては、2017年12月に就航した関西-ホノルル線を、2019年6月から需要低迷により運休する。

 シンガポール航空はシルクエアー合併に伴い、ボーイング737-800型機などのビジネスクラスに、2020年からフルフラットシートを導入。シンガポール航空と同等の客室にアップグレードする。

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