エアライン, 官公庁 — 2017年3月15日 13:20 JST

国交省、出発時の着席徹底呼びかけ 立ち乗り防止で

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 福岡空港で2016年9月に、搭乗手続きが済んでいない乗客が搭乗し、一時「立ち乗り」になったトラブルの再発防止に向け、国土交通省航空局(JCAB)は国内の航空各社に対し、航空機が出発する際に乗客の着席やシートベルト着用状況の確認を徹底するため、3月14日から関連基準を改正した。利用者にも、出発時の着席とシートベルト着用の徹底を呼びかけている。

国交省が出発時の着席とシートベルト着用の徹底を呼びかけ=16年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 立ち乗りが起きたのは、2016年9月30日の全日本空輸(ANA/NH)の福岡発羽田行きNH256便(ボーイング777-200ER型機、登録番号JA742A)。満席だった同便に搭乗手続きが済んでいない乗客が搭乗し、一時的にその乗客が立ち乗り状態になった。同便は駐機場へ引き返し、約50分遅れで再出発した。

 国交省は、10月11日にANAを厳重注意。ANAは同月25日に、空港の地上係員を増員し、確認体制を強化するなど、7つの再発防止策を国交省に報告した。

 今回の改正で、乗客の着席やシートベルト着用の状況を、航空機が駐機場から移動を始める前までに確認することを厳格化。これまでは航空会社により、確認時期がドアクローズ前、駐機場からの移動開始前、自走開始前とばらつきがあったことから、米国基準に準拠する駐機場からの移動開始前に揃えた。

 国交省は利用者に対し、トイレには搭乗前に立ち寄ることを心掛け、搭乗後はすみやかに指定された座席に着席し、シートベルトを着用するよう、呼びかけている。機長がシートベルト着用を指示した場合、正当な理由なく着用しない乗客は、航空法に基づく罰則が科せられる。

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