アメリカン航空は現地時間10月15日(日本時間16日)、創業100周年を記念したボーイング777-300ER型機の特別塗装機「Flagship DFW」(登録記号N735AT)を発表した。11月から運航する。

アメリカン航空の100周年特別塗装機「Flagship DFW」(同社提供)
特別塗装は、かつての「Flagship」塗装を現代風にアレンジ。胴体には、約90年前に登場したダグラスDC-3型機のデザインに用いられたオレンジの稲妻模様を再現し、尾部には「世界をつなぐ鷲」のモチーフをあしらった。塗装のベースには、現在の主力機材にも使われている銀色「Silver Eagle」を採用し、機体名は同社の本拠地で最大拠点であるダラス・フォートワース国際空港(DFW)にちなんで名付けられた。
特別塗装機は、2026年以降に客室を新仕様に改修予定。同社初となるドア付き個室タイプの新ビジネスクラス「Flagship Suite」などを備えた3クラス330席。Flagship Suiteは70席で、快適性とプライバシーの向上を図る。一方、現行仕様機にあるファーストクラスはなくなる。

テキサス州フォートワースにあるアメリカン航空のCR・スミス博物館に展示されている「Flagship Knoxville」(同社提供)

新ビジネスクラス「Flagship Suite」は今夏に787-9新仕様に導入され777-300ERの新仕様機にも順次展開予定(アメリカン航空提供)
Flagship Suiteは、ワイヤレス充電や調整可能なヘッドレスト付きシェーズロング型シートなどを装備。プレミアムエコノミーは44席で、米国の航空会社で初めてワイヤレス充電機能を導入し、ヘッドレスト両側のウイングや新設計のレッグレストを備える。
エコノミークラスにあたる216席の「Main Cabin」も刷新。米国初となる4K QLED(量子ドット発光ダイオード)スクリーンを全席に導入し、充電用USB Type-Cと端子AC電源も標準装備とし、国際線でのサービス水準向上を図る。
アメリカンは1930年代から「Flagship」の名称を使い、かつては大陸横断便などに展開。現在は長距離国際線や専用ラウンジ、ビジネスクラスなどに冠している。
創業100周年となる2026年に向け、アメリカン航空では記念グッズや広告アーカイブなどを取りそろえたブランドストアを展開中。今後も商品ラインアップを拡充していくという。
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