企業, 機体, 空港 — 2016年5月23日 19:45 JST

零戦、鹿児島上空を飛行 27日から3日間

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 零式艦上戦闘機(零戦)の永年保存を目指すゼロエンタープライズ・ジャパン(東京・品川区)は5月23日、零戦の試験飛行などを鹿児島県内で実施すると発表した。熊本地震の影響により延期していたもので、5月27日から3日間、鹿児島空港を離着陸する。最終日は復興支援のため、熊本空港にも着陸する。

鹿児島上空を飛行する零戦(零戦里帰りプロジェクトのウェブサイトから)

 5月27日に試験飛行、翌28日にDVD制作用に空撮を実施する。それぞれ鹿児島空港を出発し、鹿児島湾上空を飛行。その後、鹿児島空港に戻る。29日は熊本空港への復興支援に出発し、同日中に鹿児島空港に帰還する。

 同社では零戦の動態永年保存を目指し、2013年9月に「零戦里帰りプロジェクト」を立ち上げた。同社によると、現存する飛行可能な零戦の復元機体は全世界で4機で、すべてが米国籍だという。今回公開する機体は三菱重工業(7011)製22型(製造番号:三菱第3858号)で、現在はゼロエンタープライズの米国法人が所有している。

 同機は2014年9月、エンジンと主翼操縦席、機体尾翼部分の3パーツに分離した状態で横浜港に到着。2015年7月にエンジンを始動し、2016年1月27日に海上自衛隊鹿屋航空基地で2度のテスト飛行を成功させた。

 当初は4月23日と24日、同基地を離着陸し一般公開する予定だったが、4月14日に発生した熊本地震の影響で、同社では中止を決定していた。

試験飛行する零戦(零戦里帰りプロジェクトのウェブサイトから)

零戦の飛行経路
5月27日:試験飛行
鹿児島空港→鹿児島湾南下→鹿児島湾北上→鹿児島空港

5月28日:空撮飛行
鹿児島空港→鹿児島湾南下→吹上浜側北上→吹上浜側南下→鹿児島湾北上 →鹿児島空港
鹿児島空港→鹿児島湾南下→志布志湾側北上→志布志湾側南下→鹿児島湾北上→鹿児島空港

5月29日:復興支援飛行
鹿児島空港→熊本空港→鹿児島空港

関連リンク
零戦里帰りプロジェクト