エアライン, 空港 — 2016年3月22日 23:59 JST

ANAのシステム障害が復旧 顧客DBの同期トラブル 7万人影響、146便欠航

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 全日本空輸(ANA/NH)は、3月22日午前8時20分ごろ発生した国内線予約システム「エイブル」の障害について、午後8時10分ごろ復旧したことを明らかにした。この影響で、22日はANAの国内線だけで146便が欠航し、約1万8200人に影響が出た。遅延便も391便にのぼり、約5万3700人に影響が及んだ。

 羽田空港では、多くの人が搭乗手続きや手荷物を預けるため、チェックインカウンター前に列を作っていた。マイレージ上級会員向けの専用保安検査場も、多くの人が並んでいた。

他社にも波及

羽田空港第2ターミナルでANAのカウンターに並ぶ乗客=16年3月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同じシステムを使用するスターフライヤー(SFJ/7G、9206)とエア・ドゥ(ADO/HD)、ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空、SNJ/6J)、アイベックスエアラインズ(IBX/FW)も影響を受け、ANAと同じトラブルが発生。欠航や遅延が生じた。4社はANAとコードシェア(共同運航)も実施している。

 22日はスターフライヤーでは10便が欠航し、978人に影響が出た。エア・ドゥは6便が欠航し、486人に影響。ソラシドエアは11便が欠航し、1650人に影響が及んだ。

 23日も機材繰りの関係で、欠航が発生。ANAでは、広島を午前7時40分に出発する羽田行きNH672便と、松山午前8時発の中部行きNH1822便の計2便が欠航する。ソラシドエアは、宮崎を午前7時35分に出発する羽田行き6J52便の欠航が決まった。

サーバー4台が全停止

上級会員専用の保安検査場にも長い列が出来た=16年3月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAによると、システムを構成する4台のサーバーのうち、22日午前3時44分に1台が停止。その後午前8時15分には新たに2台が停止し、午前8時22分には残る1台も停止した。この時に、サーバーの保守作業などは行われていなかったという。

 その後1台を再起動し、2台目の再起動作業に取りかかったところ、正常に動作しなかった。このため、再起動に成功した1台のみ稼働させ、空港で搭乗手続きなどに使う「空港系システム」を午前11時30分ごろ復旧させた。

 空港系システム復旧時は、サーバーの負荷を軽減するため、ANAのウェブサイト経由の航空券販売や、旅行代理店からのシステムへの接続を制限。空港業務での利用を優先したという。

 同社ではバックアップ用システムも用意していたが、切り替えに1時間程度掛かることから、朝の混雑時間帯の混乱を避けるため、再起動した1台を中心に復旧作業を進めた。ウェブサイト上での国内線予約や決済、座席指定、チェックインなどに使う「予約販売系システム」は、午後8時10分ごろ復旧した。

 ANAでは、4台のサーバー間で顧客データベースを同期させるシステムに障害が発生したとみて、原因究明を急いでいる。現時点では、ハードウェアとソフトウェアのどちらに問題があったかなど、特定に至っていない。

 現在の国内線予約システムは、2013年7月に稼働。今回の障害発生まで、システムが停止するトラブルは起きていないという。通常期の予約販売は1台のサーバーで対応できるが、繁忙期は2台分の処理能力が必要だとして、その2倍にあたる4台でシステムを構築した。

 現行の一世代前のシステムでは、2007年5月27日にサーバーのメモリ故障、2008年9月14日に人為的なミスによる障害が発生したが、今回のような顧客データベースの同期に関するトラブルではなかった。2007年のトラブルでは130便が欠航、遅延が464便にのぼり、6万9300人に影響が生じた。2008年は53便が欠航、276便が遅延し、5万4300人に影響が及んだ。

関連リンク
全日本空輸
スターフライヤー
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ソラシド エア
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