エアバス, エアライン, ボーイング, 機体 — 2015年1月30日 20:50 JST

ANA、787-10やA321neoなど15機発注へ

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 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)は1月30日、ボーイング787-10型機やエアバスA321neoなど4機種15機の発注する意向を示した。国内線用機材として、2015年度から2021年度にかけて順次導入する。確定発注に至ると、787-10を国内の航空会社で導入するのはANAが初めてで、787ファミリー全3機種を運航するアジア初の航空会社になる。

ANAが発注する意向を示したボーイング787-10(ボーイング提供)

ANAのA321neo(エアバス提供)

 発注する意向を示したのは、ボーイング機は787-10が3機と737-800が5機、エアバス機はシャークレット付きのA321ceo(従来型)が4機とA321neoが3機。737-800は2015年度に、A321ceoは2016年度に、787-10は2019年度から2020年度にかけて、追加発注となるA321neoは2020年度から2021年度にかけて導入する。

 いずれも自社購入だが、737-800とA321ceoは購入後リース会社に一旦売却し、リース契約を結ぶ「セール・アンド・リースバック」で導入。両機種はA321neoを2020年度から導入するまでのつなぎで、長期保有は前提としていない。

 ANAHDでは、2014年7月にA321neoを23機、A320neoを7機発注済み。エンジンはいずれも米プラット・アンド・ホイットニー製PW1100G-JMを選定した。A320neoが2016年度から2018年度、A321neoは2017年度から2023年度に受領する。

 787-10は長胴型の787-9と比べて全長は5.5メートル長く、中胴は3メートル長くなる。航続距離は7020海里(1万3000km)で、メーカー標準座席数は323席。最終組立と試験飛行は2017年初頭、初号機の引き渡しは2018年を予定している。

 787のローンチカスタマーであるANAは、標準型の787-8を36機、787-9を44機の計80機を発注済み。これまでに世界最多の34機(787-8を32機、787-9を2機)を受領している。エンジンはいずれもロールス・ロイス製トレント1000を搭載する。

 ANAでは、今回発注を決めた4機種について、国内線に導入する計画。また、今後首都圏空港(羽田・成田)の発着枠増枠に対応出来るようにする。

 同社によると、現在国際線で運航している777-200ERの一部を国内線に転用することも検討したが、787-10を国内線に就航させることで、発着枠の増枠時に777-200ERを国際線用機材としてそのまま使い続けられるなど、現有機材を有効活用できるメリットがあるという。

 機体価格は、カタログ価格で787-10が3機で約1070億円、737-800が5機で約560億円、A321ceoが4機で約530億円、A321neoが3機で430億円。

関連リンク
ANAホールディングス
全日本空輸
Boeing
ボーイング・ジャパン
Airbus
エアバス・ジャパン

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