機体 — 2013年5月23日 07:57 JST

ホンダジェット、試験用5号機が初飛行 14年の型式証明目指す

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 本田技研工業(7267)の米国子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は現地時間5月20日、スイスのジュネーブで小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の試験用5号機が初飛行に成功したと発表した。2014年後半を予定している型式証明の取得に向けて前進した。

初飛行を行うホンダジェットの試験用5号機(ホンダ提供)

寒冷地試験中の試験用4号機(ホンダ提供)

 同機は顧客に引き渡す最終仕様のインテリアやオプションを装備。米国東部時間16日午後3時にHACI本社がある米ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、高度1万2000フィート(約3660メートル)を速度300ノット(時速約556キロメートル)で飛行した。

 1時間の飛行試験では、低速時や高速時の操縦性チェックのほか、アビオニクスや各種システムのチェックが行われた。今回の試験が成功したことで、飛行試験は最終段階に入った。

 HACIでは、飛行試験を4機の機体を同時に用いて実施。昨年10月にアリゾナ州で行われた高温環境試験に続いて、今年3月にミネソタ州で寒冷地試験を行った。また、フラッター試験により、設計急降下速度までの機体の耐空性を証明している。

 構造試験については、終極荷重試験が完了。試験用6号機を用いて非常時のドアの機能や、操作性の評価と損傷許容試験などが行われた。

 また、GE・ホンダ・エアロエンジンズ社製ターボファンエンジンHF120の米国連邦航空局(FAA)による型式証明取得は、今年10月から12月を見込んでいる。ホンダジェットの型式証明取得は、14年後半になる予定。

 今年秋の完成を目指し、HACI本社の敷地内に建設中のカスタマーサービスセンターは、年内にFAAから整備工場としての認定を得る予定。同センターには、技術情報の管理や部品の在庫管理などを行うための最新IT技術が導入され、世界9カ所のホンダジェットのディーラーと共にアフターサービスを提供する。

試験用5号機のインテリア(ホンダ提供)

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