エアライン, 空港 — 2018年3月27日 12:34 JST

ジェットスター・ジャパン、中部を拠点化 夜間3機駐機へ

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 ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は3月26日、中部空港(セントレア)の拠点を公開した。成田空港と関西空港に続く第3拠点で、夜間駐機により運航効率を向上させ、増便や運航時間の見直しで利便性を高める。週内には、中部路線の新しい運航スケジュールを発表する。

中部空港を拠点化したジェットスター・ジャパンの片岡社長(右)と中部空港会社の友添社長(中)、客室乗務員=18年3月26日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

中部空港会社の友添社長(左)と握手を交わす中部空港を拠点化したジェットスター・ジャパンの片岡社長=18年3月26日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 ジェットスター・ジャパンは、2012年7月3日就航。現在は21機のエアバスA320型機(1クラス180席)で、国内線17路線と国際線9路線の計26路線を運航している。

 中部路線は、2013年3月31日に札幌線と福岡線の2路線を同時開設。その後、国内線は同年5月31日に鹿児島線、2014年10月26日に熊本線(15年10月24日を最後に運休)、2015年3月29日に那覇線を開設した。同年12月12日からは、同社の中部発着初の国際線となる台北線が就航し、2016年4月1日からはマニラ線を運航しており、現在の中部発着は国内線4路線、国際線2路線の計6路線となっている。

 ジェットスター・ジャパンの片岡優社長は、「3月20日に国土交通省から整備基地として認可をいただき、21日から整備を開始した。毎日の点検や隔週の点検、不具合が起きた時の対応ができるようになった」と述べた。拠点化により、定時性向上や利用しやすい運航スケジュールが実現できるようになるという。

ジェットスター・ジャパンが中部空港に開設したクルールーム=18年3月26日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 現在は夜間駐機する機材が1機だが、今秋をめどに3機に増やす計画。「現在のスタッフは整備が5人、客室乗務員が23人で、パイロットは成田から通う。新規採用した客室乗務員8人は、ほとんどが中部圏の人だ」(片岡社長)と述べ、地元の雇用拡大にも役立つことにふれた。3機体制に拡大する際は、中部所属のスタッフは100人程度の規模になる見通し。

 中部空港を運営する中部国際空港会社の友添雅直社長は、「中部はLCCの利用がまだ少なく、(就航便に占める割合は)成田の3割強、関空の4割以上に対して、中部は1割ちょっとくらい。中部に根を下ろして市場を開拓してくださるのは、地域にも役立つ」と期待感を示した。

 中部空港会社では、2019年度にLCCターミナルの開業を予定している。片岡社長は、「利用するかの結論に達していないが、コスト的にLCCの運航に即したものになって欲しい」と注文を付けた。

 中部に乗り入れる国内LCCは、5社のうちジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパン(WAJ/DJ)の2社で、ANAホールディングス(9202)傘下のピーチ・アビエーション(APJ/MM)とバニラエア(VNL/JW)、中国の春秋航空(CQH/9C)の子会社である春秋航空日本(SJO/IJ)は就航していない。

 また、ジェットスター・ジャパンは、2019年までに現状から7機増機して28機体制とする計画。今年前半にはA320を2機増やして23機とし、路線拡充を図る。

中部空港に開設したクルールームを紹介するジェットスター・ジャパンの片岡社長=18年3月26日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

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