エアライン — 2017年12月20日 19:56 JST

JAL、詐欺被害3億8000万円 777リース料や貨物委託料送金

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 日本航空(JAL/JL、9201)は12月20日、総額約3億8000万円にのぼる詐欺被害に遭ったことを明らかにした。航空機リース料が約3億6000万円(325万4881.03米ドル)と、貨物の地上業務委託料が約2400万円(21万5999.61米ドル)で、いずれもニセの電子メールなどで指定された香港の銀行口座へ送金して、今年8月から9月にかけて被害に遭った。

航空機リース料などで詐欺被害に遭ったJAL=17年9月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 双方に関係性があるかなど、日本と香港などの警察当局が捜査にあたったいる。JALは2018年3月期決算で、航空機リース料の被害額について損失計上を予定しているが、公表済みの業績予想には影響を与えないという。

 航空機リース料は、長距離国際線に投入しているボーイング777-300ER型機のもの。JALが運航する13機のうち、海外の金融会社からファイナンスリースで導入している機体のリース料で、9月29日付の支払いで被害に遭った。振込から数日後には、送金資金が何者かにより引き出されていた。

 貨物委託料の被害は、米国にあるJALの貨物事業所で、今年7月と8月分の代金を取引先へ支払う際に発生。現地時間8月24日と9月7日に送金した際に起きた。資金の行方は香港警察が捜査を進めているが、現時点では確認できていない。

 JALによると、香港の銀行に開設された送金先の口座は、航空機リース料と貨物の業務委託料で異なるという。航空機リース料は、支払先の担当者になりすました何者かが送付した、正規の請求書に酷似した偽造書類に、貨物委託料はニセの電子メールに記載されていた。

 いずれも正規の口座は香港以外にあるという。担当者は記載された口座へ日本から送金できるかは確認したが、口座情報は精査していなかった。

 被害を受け、JALは11月に日本や現地の警察当局へ被害届を提出。航空機リース料の被害届は、11月2日に警視庁品川警察署、同月7日に香港警察へ提出した。貨物委託料は、11月10日に米国の現地警察、12月6日にFBI(米国連邦捜査局)、同月19日に香港警察へ届け出た。一連の手続きが区切りを迎えたことで、20日に公表した。

 JALでは再発防止策として、口座情報の確認や登録手続きの厳格化などの対策を実施しているという。

 2018年3月期通期の連結業績見通しは、売上高が1兆3660億円(17年3月期比6.0%増)、営業利益は1660億円(2.5%減)、経常利益は1580億円(4.2%減)、純利益は1210億円(26.3%減)と、増収減益を見込む。

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