JAL、A350-900 17号機がトゥールーズ離陸　8/17午後に羽田着

　日本航空（JAL/JL、9201）のエアバスA350-900型機の17号機（登録記号JA17XJ）が現地時間8月16日午後8時35分（日本時間17日午前3時35分）すぎ、エアバスの最終組立工場がある仏トゥールーズを離陸し、羽田空港へ向かった。フェリーフライトのJL8102便は、羽田へ17日午後4時25分ごろに到着する見通し。国内線用A350の受領は、2022年4月の16号機以来3年4カ月ぶりとなった。

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羽田空港を出発するJALのA350-900 16号機初便＝22年4月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　客室仕様は「X12」と呼ばれる3クラス391席仕様（ファーストクラス12席、クラスJ 56席、普通席323席）。A350-900の就航時の仕様「X11」の3クラス369席（ファーストクラス12席、クラスJ 94席、普通席263席）と比べ、クラスJが38席少なく、普通席が60席多い。14号機（JA14XJ）から16号機（JA16XJ）までと同じく、新造時からX12仕様で引き渡された。

　JALは、A350-900を国内線用の大型機として16機運航していたが、2024年1月2日に起きた羽田事故で13号機（登録記号JA13XJ）が全損。現在は1機減の15機体制となっており、8月中に17号機が就航すれば、約1年7カ月ぶりに事故前の体制に戻る。JALによると、13号機の代替機は、17号機の次に受領する18番目のA350-900（JA18XJ）となる見通し。

　また、JALはA350-900を2027年度から国際線にも投入すると2024年3月21日に発表。同年7月にロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーで20機を正式発注した。今後成長が見込まれる北米・アジア・インドを中心とした国際線に投入する。代替機はこれより前に正式発注済みで、JALが追加発注したA350-900は合わせて21機となった。

　JALが2013年10月7日にA350を初めて発注した際、標準型のA350-900を18機、約7メートル長い長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注し、オプション（仮発注）で25機購入する契約を締結。この契約分のA350-900は16機（うち1機全損）、A350-1000は10機が受領済み。

　羽田事故では、13号機で運航していた札幌（新千歳）発羽田行きJL516便は、乗客367人（幼児8人含む）と乗員12人（パイロット3人、客室乗務員9人）の計379人全員が脱出したものの、海上保安庁機（MA722、ボンバルディアDHC-8-Q300、登録記号JA722A）側は乗員6人のうち、機長を除く5人が亡くなった。

　13号機が全損したことによる機体の損害は約150億円。このほかに、事故で羽田のC滑走路が一時閉鎖されたことで、2024年3月期通期決算では約20億円の減収影響が出たものの、航空保険が199億円が支払われたことやコロナ後の業績回復で、事故の影響は限定的となった。

関連リンク
日本航空
Airbus

羽田に到着
・JAL A350-900、17号機が羽田到着　3年4カ月ぶり国内線大型機（25年8月17日）

A350発注
・JAL、エアバス機31機正式発注　A350-900追加と初導入A321neo（24年7月23日）
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X12仕様
・コロナ後支えるJALの最多座席機　写真特集・A350-900 X12仕様

経過報告公表
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羽田事故
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【お知らせ】
JALから13号機の代替機が18機目のA350-900になったと連絡があり、見出しと内容の一部を更新しました。（2025年8月17日 08:45 JST）