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宮崎空港に本社を構えるソラシドエア（SNJ/6J）は8月1日、就航20周年を迎えた。宮崎空港で20周年を祝うセレモニーを開催したほか、宮崎発羽田行き6J58便では就航当時と現行の制服を着用した客室乗務員が乗務し、宮崎のご当地ドリンクをサービスした。
スカイネットアジア航空時代の初代制服を着用し宮崎発羽田行き6J58便に乗務するソラシドエアの宮下さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
—記事の概要—
・就航時は「スカイネットアジア航空」
・髙橋社長「地元貢献の思い変わらない」
・記念便は宮崎出身者で運航
就航時は「スカイネットアジア航空」
ソラシドは2002年8月1日に、旧社名の「スカイネットアジア航空」として宮崎－羽田線の運航を開始。2011年7月1日からは、「空から笑顔の種をまく」をコンセプトとして、「空＝ソラ」と「種＝シード」を掛けたブランド名「ソラシド エア」を導入し、2015年12月1日に社名を「株式会社ソラシドエア」、英語表記は「Solaseed Air Inc.」と改め、統一を図った。
現在は羽田－宮崎と熊本、長崎、鹿児島、大分、那覇線の羽田発着6路線、那覇－福岡、宮崎、鹿児島、神戸、中部、石垣線の那覇発着6路線のほか、中部－鹿児島、宮崎の計14路線を運航している。
機材はボーイング737-800型機のみで、14機導入済み。このうち13機は1クラス174席で、残りの1機が全日本空輸（ANA/NH）グループからのリース機（1クラス176席）となっている。
また10月3日には、筆頭株主が日本政策投資銀行（DBJ）のソラシドとエア・ドゥ（ADO/HD）の両社で、共同持株会社「リージョナルプラスウイングス」（RegionalPlus Wings）を設立する。両社は事業会社として持株会社の傘下に収まるが、機材と路線計画を個社で判断するなど、経営の独立性は維持する（関連記事）。
スカイネットアジア航空時代（手前）と現行のソラシドの塗装を施した737の模型＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
髙橋社長「地元貢献の思い変わらない」
20周年記念式典であいさつするソラシドエアの髙橋社長＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
ソラシドの髙橋宏輔社長は宮崎空港で開いた就航20周年記念式典で、地元企業の来賓にこれまで20年間の支援に謝意を示した。2017年6月に就任した髙橋社長は、自身の就任後は業績が絶好調だったが、今は新型コロナの打撃を受けているとした上で「地元に貢献する思いは変わらない。地元とともに復活する」と述べ、就航20周年を迎え気持ちを新たにした。
10月にエア・ドゥと設立する「リージョナルプラスウイングス」については「両社の強みを生かし、地域社会に貢献する。事業会社としては宮崎に本社を引き続き置く」とし、理解を求めた。
式典には宮崎県の日隈俊郎副知事などの来賓のほか、共同持株会社の会長に就任するエア・ドゥの草野晋社長らも参加。鏡開きで20周年を祝った。また宮崎県出身の書道家・今井美恵子さんが書道を披露し、ソラシドの社員が考えたメッセージを揮毫（きごう）した。
鏡開きで就航20周年を祝うソラシドエアの髙橋社長（右から2人目）ら＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
20周年記念式典で書道を披露する書道家の今井さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
記念便は宮崎出身者で運航
20周年記念便となった6J58便（737-800、登録記号JA810X）では、県出身や宮崎市に本校を置く航空大学校の出身者など、宮崎にゆかりのあるパイロットと客室乗務員で運航。4人いる客室乗務員のうち2人は就航当時の初代制服を着て乗務した。
スカイネットアジア航空時代の初代制服を着用し宮崎発羽田行き6J58便に乗務するソラシドエアの宮下さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
初代制服はスカートやスカーフに宮崎県花のハマユウがあしらわれ、乗客からは懐かしむ声が聞かれた。現行である2代目は、2011年7月に現在の社名でもあるブランド「ソラシドエア」を導入した際、同時に着用を開始した。
初代制服を着用したのは宮崎市出身の津田綺萌さんと日南市出身の宮下久美さん。現行の2代目制服は、宮崎市出身の柳本侑里さんと都城市出身の東（ひがし）美里さんが着用して乗務した。乗客には宮崎のご当地ドリンク「ヨーグルッペ」を配った。
同便は延岡市出身の松末武史機長と、航大出身の佐々木章太副操縦士が担当。佐々木副操縦士は愛知県出身だが、親族が宮崎に多く住んでいるという。
ソラシドは搭乗口での出発案内を羽田のみ自社の地上係員が担当し、羽田以外は他社に委託。宮崎空港ではANAグループが担っている。6J58便は20周年記念便となったことから、ソラシドの地上係員が案内を担当した。
また6J58便の出発前には、髙橋社長らが記念品を配布。整備士もスカイネットアジア航空時代の旧制服を着用し、58便の整備作業にあたった。髙橋社長はソラシドの社員らとともに横断幕を掲げ、58便の出発を見送った。
20周年当日となった8月1日は、羽田－宮崎線の乗客を対象に、記念品と搭乗証明書を手渡した。20周年記念便となった宮崎発羽田行き6J58便限定で、ストラップもプレゼントした。
同便は113人（うち幼児3人）が利用。宮崎空港を午後0時18分に出発し、羽田には午後2時1分に到着した。
宮崎空港で羽田行き6J58便の出発案内を担当するソラシドの地上係員＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
スカイネットアジア航空時代の旧制服を着用し宮崎空港で羽田行き6J58便の整備作業を担当するソラシドエアの整備士＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
宮崎空港で羽田行き6J58便の利用客に記念品を手渡すソラシドエアの髙橋社長＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
宮崎空港で羽田行き6J58便を横断幕で見送るソラシドエアの髙橋社長（右から2人目）ら＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
ソラシドエア6J58便の乗客に用意したヨーグルッペをアピールするスカイネットアジア航空時代の初代制服を着用した宮下さん（左）と現行制服を着用した東さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
スカイネットアジア航空時代の初代制服を着用し宮崎発羽田行き6J58便に乗務するソラシドエアの宮下さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
スカイネットアジア航空時代の初代制服を着用し宮崎発羽田行き6J58便に乗務するソラシドエアの津田さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
スカイネットアジア航空時代の初代制服を着用し宮崎発羽田行き6J58便の乗客に機内販売品をアピールするソラシドエアの津田さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
ソラシドエア20周年記念便6J58便を担当した（左から）東さん、宮下さん、松末機長、佐々木副操縦士、柳本さん、津田さん＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
ソラシドエアの宮崎発羽田行き6J58便の乗客にプレゼントした記念品＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
関連リンク
ソラシド エア
ソラシド
・ソラシド、増機・機材更新は「福岡増枠で判断」（22年6月8日）
・エア・ドゥとソラシド、持株会社10/3設立 路線・機材は個社判断、本社は羽田（22年5月30日）
・ソラシド、最終赤字2期連続 赤字幅圧縮し29億円、22年3月期（22年5月31日）
就航15周年
・宮崎県花ハマユウあしらった初代制服 写真特集・ソラシドエア就航15周年歴代制服フライト（17年8月14日）
・ソラシドエア、就航15周年でスカイネット時代の初代制服 オリオンビールも販売開始（17年8月2日）
・「今までは再生ステージ。これからは成長」ソラシドエア髙橋新社長に聞く（17年8月1日）
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