エアライン, 空港 — 2026年10月25日 08:20 JST

ANAとJAL、初のダイヤ調整開始 羽田-岡山、近接便を1時間差に

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 全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)は冬ダイヤ初日の10月25日、羽田-岡山線での出発時刻の調整を始めた。これまで出発が近接していた4往復8便が対象で、対象便の出発時間をずらすことで1時間程度の間隔ができるようにした。国土交通省が今年5月に、一定の条件下で航空会社間のダイヤ調整を認める整理を示したことを受けた動きで、両社が国内線でダイヤ調整に乗り出す初事例となった。

ANAとJALのダイヤ調整初日を迎えた岡山空港の出発案内モニター=26年10月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 羽田-岡山線は、ANAとJALがそれぞれ1日5往復ずつ計10往復運航する。ダイヤ調整の対象となったのは両社2往復ずつ。前年(25年)冬ダイヤでは5-25分だった対象便の運航間隔を15-40分ずらすことで、出発間隔をおおむね1時間に広げる。近接する時間帯の便をずらして利用者が選べる時間帯を広げることで、新たな需要の掘り起こしにつなげる。

 調整後の岡山発羽田行きは、ANA2便目のNH654便が午前9時30分発で、前年同期の午前9時50分発から20分早発。JAL2便目のJL234便は午前10時35分発で、前年の午前10時15分発から20分遅発となる。JAL最終便のJL242便は前年の午後7時40分発を午後7時発に変更し、40分早発する。岡山発最終便となるNH660便は、前年の午後7時45分発が午後8時発となり、15分遅発する。

ANAとJALのダイヤ調整初日を迎えた岡山空港の到着案内モニター=26年10月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 羽田発岡山行きは、ANA始発便のNH651便が午前7時25分発で、前年同期の午前7時45分発から20分早発。JAL始発便のJL231便は午前8時20分発で、前年の午前8時5分発から15分遅発となる。JAL4便目のJL239便は前年の午後5時30分発を午後5時発に変更し、30分早発する。ANA4便目のNH657便は前年の午後5時40分発が午後6時発となり、20分遅発する。

 一方、すべての便が約1時間間隔になるわけではない。岡山発のNH652便とJL232便は午前7時5分と同7時15分で10分差、羽田発のJL241便とNH659便は午後8時と同8時15分で15分差となり、一部の便では出発時刻が近接した状態が続く。

 ANAは、エアバスA320neo(2クラス146席)、A321(同194席)、ボーイング737-800型機(同166席)で運航。737-800は、グループのANAウイングス(AKX/EH)が運航している。JALは全便を737-800(2クラス165席)で運航しており、羽田発JL231便とJL239便、岡山発JL234便とJL242便をJAL本体が、羽田発JL233便、JL237便、JL241便と、岡山発JL232便、JL236便、JL240便をグループの日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)が運航している。

岡山を出発するANAの羽田行きNH652便(奥)と出発を待つJTAの羽田行きJL232=26年10月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 国内線は、新型コロナ後にオンライン会議が普及したことで高単価の出張需要が減少する一方、燃油費や整備費、人件費、外貨建ての機材・部品調達費などが上昇している。国交省は国内航空ネットワークの維持に向け、航空会社間の競争を基本としつつ、路線の状況に応じた協調について検討を進めてきた。

 国交省航空局(JCAB)の「国内航空のあり方に関する有識者会議」が5月29日にまとめた報告書では、複数社の便が同じ時間帯に集中する路線について、利用者の利便性向上や新たな需要の掘り起こしの観点から、過度に重複しないダイヤが望ましいとした。一定の要件を満たす航空会社間のダイヤ調整については、原則として独占禁止法上問題にならないとの整理を示した。

 便数調整や運航会社の集約など、供給量そのものを航空会社間で調整する場合は扱いが異なる。供給量の調整は原則として独占禁止法上問題となるが、報告書は航空法に基づく適用除外の活用を選択肢に挙げた。将来の見通しを含めて赤字で事業継続が困難と見込まれる重要路線などに対象を限定し、個別路線で実施する場合は国交省の認可と公正取引委員会への協議が必要になる。

26年冬ダイヤの運航スケジュール
岡山→羽田
NH652 岡山(07:05)→羽田(08:20)
JL232 岡山(07:15)→羽田(08:25)
NH654 岡山(09:30)→羽田(10:45)*25年冬ダイヤ比20分早発着
JL234 岡山(10:35)→羽田(11:45)*25年冬ダイヤ比20分遅発着
JL236 岡山(12:40)→羽田(13:50)
NH656 岡山(14:05)→羽田(15:20)
JL240 岡山(17:15)→羽田(18:30)
NH658 岡山(17:50)→羽田(19:10)
JL242 岡山(19:00)→羽田(20:10)*25年冬ダイヤ比40分早発着
NH660 岡山(20:00)→羽田(21:15)*25年冬ダイヤ比15分遅発着

羽田→岡山
NH651 羽田(07:25)→岡山(08:45)*25年冬ダイヤ比20分早発着
JL231 羽田(08:20)→岡山(09:40)*25年冬ダイヤ比15分遅発、10分遅着
NH653 羽田(10:00)→岡山(11:20)
JL233 羽田(10:35)→岡山(11:55)
NH655 羽田(12:05)→岡山(13:25)
JL237 羽田(14:35)→岡山(15:55)
JL239 羽田(17:00)→岡山(18:20)*25年冬ダイヤ比30分早発、35分早着
NH657 羽田(18:00)→岡山(19:20)*25年冬ダイヤ比20分遅発着
JL241 羽田(20:00)→岡山(21:20)
NH659 羽田(20:15)→岡山(21:35)

関連リンク
岡山桃太郎空港
全日本空輸
日本航空
国土交通省

初のダイヤ調整
・ANAとJAL、羽田-岡山で初のダイヤ重複調整 冬ダイヤから出発時刻分散(26年8月18日)
・ANAとJAL、初のダイヤ調整 羽田-岡山、間隔1時間に=冬ダイヤ(26年8月18日)

国内航空のあり方に関する有識者会議
・中堅4社への出資規制を正式廃止 国内航空のあり方報告書公表=国交省(26年6月1日)
・中堅航空4社への出資規制廃止 20%超で羽田発着枠回収=国交省有識者会議(26年5月22日)
・国内線維持へ曜日運航・協業容認 国の有識者会議が骨子案(26年4月14日)
・国交省、スカイマークなど中堅4社への出資規制廃止案 大手の関与拡大も(26年3月9日)
・国内線は「赤字体質」出張減とドル建てコスト増で航空各社苦境、国交省有識者会議が初会合(25年5月31日)

系列越え
・ANAとJAL、グラハン7資格を相互承認 地方10空港でマーシャリングや牽引など(24年5月14日)
・ANA/JAL系列越えコードシェア、九州でスタート 離島路線維持で(22年10月30日)

機材小型化
・ANAはなぜエンブラエルを選んだのか 完結編・どうなるスペースジェット跡目争い(25年2月26日)
・JAL、A321neo初導入 赤坂社長「人口減少は止めようがない」特集・767国内線後継をなぜ小型化するのか(24年3月21日)


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