エアライン, 需要, 需要実績 — 2026年11月6日 06:06 JST

9月の航空貨物、全6地域で前年超え 北米は11.8%増=IATA

By
  • Share this post:
  • Print This Post

 IATA(国際航空運送協会)がまとめた2026年9月の世界の航空貨物実績によると、航空貨物需要を示すCTK(貨物トンキロ)は前年同月比7.7%増となった。8月の4.4%増から伸び率が拡大し、全6地域で前年同月を上回った。北米の航空会社が11.8%増と最も伸びた。

全6地域で前年超えとなった9月の航空貨物需要=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 国際線のCTKは8.6%増だった。貨物輸送力を示すACTK(有効貨物トンキロ)は世界全体で2.7%増、国際線は3.3%増となった。世界全体の貨物搭載率は2.2ポイント上昇して47.9%となり、需要の伸びが輸送力の伸びを上回った。

 地域別のCTKは、北米が11.8%増、アジア太平洋が8.6%増だった。IATAの分析資料によると、両地域の航空会社で世界全体のCTK増加分の77.0%を占めた。北米のACTKは0.8%増で、貨物搭載率は4.3ポイント上昇の43.9%。アジア太平洋はACTKが4.9%増、貨物搭載率は1.7ポイント上昇の50.7%だった。

 国際航空貨物の主要路線市場では、アジア-北米間のCTKが17.0%増と最も伸び、8カ月連続で前年同月を上回った。アジア域内は10.2%増、欧州-北米間は9.3%増、欧州-アジア間は6.0%増だった。一方、欧州-中東間は18.0%減、中東-アジア間は10.2%減となり、いずれも7カ月連続で前年同月を下回った。

 地域別ではこのほか、中南米・カリブ海はCTKが6.7%増、アフリカは4.7%増、欧州は4.5%増だった。中東は3.8%増で、6地域中最も低い伸び率となった。欧州はACTKが1.6%減となり、貨物搭載率は3.2ポイント上昇の54.6%で、6地域中最も高かった。

 地域別の実績は航空会社の登録地域を基準に集計しており、主要路線市場の実績とは対象が異なる。中東の航空会社全体のCTKは増加した一方、中東を結ぶ主要路線市場では前年割れが続いた。

 IATAは、AI関連貨物の輸送が太平洋横断市場の需要増加を支える要因の一つになっていると説明。分析資料では、半導体やサーバーなどAI関連設備の輸送需要に言及した。

 一方、航空燃油価格は9月に前年同月比103.4%上昇し、前月比でも17.5%上昇した。航空貨物のイールド(サーチャージを含む運賃収入の単価)は前年同月比25.9%上昇したものの、燃油価格の上昇率を下回った。

 IATAのマリー・オーウェンズ・トムセン持続可能性担当上級副社長兼チーフエコノミストは、世界貿易や製造業の拡大が航空貨物需要を支える一方、燃油価格の高騰が収益性を圧迫しているとの認識を示した。

関連リンク
IATA

・9月の世界旅客需要0.5%減 中東除くと0.3%増=IATA実績(26年11月5日)
・8月の航空貨物、全6地域で前年超え 北米は6.6%増=IATA(26年10月5日)
・世界の航空会社、2026年は純利益半減230億ドル 中東混乱と燃油高=IATA第82回年次総会(26年6月8日)
・気候変動と債務膨張「世界経済の成長足かせ」IATAが2026年リスク分析(26年1月1日)

  • Share this post:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post

Comments are closed