ホンダジェット、顧客向け飛行ツアー　15年3月までに型式証明

　本田技研工業（7267）の米国子会社ホンダ エアクラフト カンパニー（HACI）は現地時間10月20日、顧客向けデモンストレーションツアーやトレーニングセンターの稼働など、小型ビジネスジェット機「HondaJet（ホンダジェット）」の進捗を発表した。

デモツアーで使用した機体（ホンダ提供）

　デモ飛行は米ユタ州ソルトレイクシティ、アイオワ州デモイン、ノースカロライナ州グリーンズボロ、カナダ・アルバータ州カルガリー、エドモントン、オンタリオ州トロントで実施。のべ100人以上の顧客や関係者が搭乗した。今後は米テキサス州サンアントニオ、フロリダ州フォートローダーデール、メキシコのモンテレイ、トルーカなどで開催する予定。

　トレーニングセンターはHACI本社の敷地内に設置。2015年1-3月期にはHondaJetの飛行条件を再現するフライトシミュレーター「フルモーション・レベルD・フライトシミュレーター」を導入、パイロットの定期訓練などを開始する。

　HondaJet購入のサポート会社「ホンダ アビエーション ファイナンスカンパニー（Honda Aviation Finance Company, LLC）」を設立。金融サービスの受付を開始した。

　計画では2015年1-3月期に、FAA（米国連邦航空局）の型式証明（TC）取得を予定している。認定飛行試験は横風時や高高度での離着陸試験、片発エンジンでの離陸試験、航法用電子システム、アビオニクス試験、温度や機内圧を調整する空調与圧試験などが進行中で、米国内70カ所以上の空港で2000時間以上実施している。

　HondaJetは現地時間6月27日午前10時18分（日本時間27日午後11時18分）、量産初号機の初飛行に成功。HACI本社がある米ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、飛行特性や各種システムの機能試験後、同社従業員1000人以上が見守る中、飛行試験を終えている。

コロラド州での飛行試験（ホンダ提供）

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