エアライン, ボーイング, 機体 — 2026年10月28日 12:01 JST

ブリヂストン、737向け新タイヤ 着陸可能回数が2割以上増

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 ブリヂストン(5108)は10月27日、ボーイング737-8(737 MAX 8)と737NG(次世代737)向けの新しい航空機用タイヤの供給を始めたと発表した。従来品と比べてタイヤ1本当たりの着陸可能回数が約20%以上増加し、一部路線で発生していた偏摩耗も20%以上改善した。タイヤ交換の頻度や計画外の整備作業を減らし、航空機の稼働率向上につなげる。

ブリヂストンの新タイヤは737NGに加え737 MAXにも対応する=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ブリヂストンの737 MAX / 737NG向け新タイヤ「APR04470」(同社提供)

 新型タイヤは主脚用のラジアルタイヤで、製品番号は「APR04470」、サイズは「H44.5×16.5R21」。対応機種は737-8と、737-700、737-800、737-900の各シリーズからなる737NGで、開発に協力したパートナー航空会社の機体から装着を始めている。

 タイヤ1本当たりの着陸可能回数は、従来品と比べて約20%以上増加。航空会社が実際の機体を使用した試験で得られた結果で、タイヤの個体差や使用環境、運航路線によって数値は異なる。離着陸を頻繁に繰り返す国内線などでは、タイヤ交換に伴う機体の運用停止時間を短縮し、機体稼働率の向上や経費削減につながるとしている。

 また、タイヤの一部分が偏ってすり減る「偏摩耗」も、一部の運航路線で20%以上改善した。航空会社から提供された飛行データとシミュレーション技術を活用し、離着陸や地上走行時にタイヤが路面と接する状態を最適化した。偏摩耗が原因となる突発的なタイヤ交換のリスクを抑え、運航遅延のリスクや整備現場の負担を軽減するという。

 新型タイヤには、ブリヂストンの材料技術「ナノプロ・テック」を応用した新しいゴムを採用。ゴムの構造を100万分の1ミリ単位で制御する技術で、ゴムを補強するカーボンブラックの補強性や分散性を高め、着陸時や地上走行時の摩耗バランスを改善した。

 また、既存の「RRR(トリプルアール)」技術による耐久性を維持しながら、接地状態を最適化した形状を採用した。RRRは高弾性・高強力繊維を使ったベルト構造などにより、タイヤの軽量化や耐摩耗性の向上を図る技術。新型タイヤではサイドウォールの形状も改良し、ケース耐久性を高めた。

 ケース耐久性の向上は、摩耗した接地面のゴムを貼り替えて再使用する「リトレッド」にも役立つ。リトレッドタイヤは新品タイヤの材料の約80%を継続使用でき、製造段階での二酸化炭素(CO2)排出量削減につながる。ブリヂストンは、新型タイヤの耐久性向上により、リトレッドを含めたタイヤ全体の使用寿命を延ばすとしている。

 今後は国内外の航空会社への供給を拡大し、2027年以降には対応機種も増やす計画。ブリヂストンは航空会社との協業でタイヤの摩耗予測技術にも取り組んでおり、日本航空(JAL/JL、9201)とは、2020年からJALグループのジェイエア(JAR/XM)の機材で同技術を活用した計画的なタイヤ交換を開始。2024年にはJALのエアバスA350-900型機などにも対象を拡大している。

関連リンク
ブリヂストン

・JALとブリヂストン、A350でもタイヤ摩耗予測 対象機拡大、交換作業を“計画業務”に(24年7月17日)
・JALとブリヂストン、タイヤ摩耗予測で交換作業効率化 ジェイエア機で実施(20年6月16日)

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