神戸市立工業高等専門学校(神戸高専)、日本航空(JAL/JL、9201)、全日本空輸(ANA/NH)の3者は10月5日、神戸高専と航空関連企業7社が共同開発した「航空産業人財育成プログラム」を、神戸高専の正式なカリキュラムに導入すると発表した。これまで連携してきた全国5高専のうち、正式なカリキュラムとして導入するのは神戸高専が初めて。

航空産業人財育成プログラムを正式カリキュラムに採用した神戸高専(3者の発表資料から)
プログラムに参画するのはJALとANAのほか、IHI(7013)、川崎重工業(7012)、ジャムコ(7408)、SUBARU(7270)、三菱重工業(7011)の計7社。神戸高専が2026年4月の改組で新設した機械システム工学科に、2026年入学生の4年次カリキュラムとして導入する。修了すると4年次開講科目「航空機産業概論」1単位が認定される。
授業では、7社による講義や、空港、工場、格納庫の見学などを組み合わせる。参画企業の社員と少人数で将来のキャリアなどを話し合う座談会のほか、夏と冬の年2回、学校近郊の空港やメーカーの工場、格納庫を訪れるフィールドトリップを実施する予定。出前講義では航空機の設計や整備、ジェットエンジンの基本構造、安全品質、ヒューマンエラー対策などを扱い、実際の航空機部品などにも触れる。
これまで神戸高専を含む全国5高専と連携し、実践的な学びのプログラム構築を進めてきた。神戸高専での取り組みを先進事例とし、今後はほかの高専にも正式なカリキュラムとして採用を広げることを目指す。
各者は、将来の航空産業における技術者不足への対応を課題に挙げている。世界の航空旅客需要が長期的に成長すると見込まれるほか、ドローンやeVTOL(電動垂直離着陸機、空飛ぶクルマ)など次世代モビリティの登場で技術領域が広がっているとして、航空業界の人材の裾野拡大や実践的な技術者育成につなげる。

航空産業人財育成プログラムを正式カリキュラムに採用した神戸高専(3者の発表資料から)
