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ANA、国内線406便追加減便 13日から42路線928便影響

 全日本空輸(ANA/NH)は3月11日、中国本土から感染が拡大した新型コロナウイルス(COVID-19)による需要減少により、国内線の一部減便を追加すると発表した。対象期間は13日から19日までの7日間で406便を追加し、前回6日に発表した522便と合わせると、計画値の15%に相当する928便が減便となる。路線数は42路線で、約5万8300人に影響する。

新型コロナによる国内線減便が拡大するANA=20年3月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今回の追加では、羽田路線のほか、伊丹や札幌、福岡、那覇を発着する地方路線が目立った。ANAによると、減便は予約率の低い日程や便のほか、代替便などが設定できる便を決定したという。

—記事の概要—
羽田16路線追加
羽田以外の地方路線

羽田16路線追加

 今回は新たに、羽田-那覇線や伊丹-福岡線、札幌-釧路線など17路線が対象に加わり、6日に発表済みの25路線と合わせ、対象路線は42路線に拡大。また、前回発表した25路線のうち、羽田-伊丹線や関西線、広島線など13路線では、対象便を追加した。

 追加となった羽田16路線のうち、最も多い42便が減便となる広島線(1日あたり10往復)は、期間中は1日あたり3往復6便ずつが減便となる。幹線では、伊丹線(同15往復)は12便を追加し計24便を減便。羽田発は13日から18日まで2便ずつ、伊丹発は13日と19日が1便ずつ、14日から18日までが2便ずつの減便となる。那覇線(同12往復)は26便が減便となり、13日から18日までは1日2往復ずつを減便する。

 地方路線では、岡山(同5往復)と松山(同6往復)、宮崎(同5往復)、鹿児島(同6往復)の4路線は、いずれも28便ずつ、1日あたり2往復4便を減便。熊本線(同5往復)は26便が減便となる。今回追加となった庄内(同4往復)と岩国(同5往復)、鳥取(同5往復)、米子(同6往復)、徳島(同4往復)、佐賀(同5往復)の6路線は、いずれも14便ずつを減便し、1日1往復ずつ間引く。

 関西線(1日あたり5往復)は18日の1往復2便を追加し、合わせて12便が減便となる。今回追加となった山口宇部線(同3往復)の減便は10便で、13日から17日までは1日1往復ずつ減便する。

羽田以外の地方路線

 羽田以外の地方路線では、伊丹発着の高知線(1日あたり6往復)と熊本線(同6往復)が14便ずつ追加し、計28便ずつ減便。期間中は1日2往復ずつ間引く。札幌(同6往復)と鹿児島(同6往復)の2路線は22便ずつが減便となる。今回追加した福岡(同5往復)と仙台(同5往復)の2路線は、12便ずつを減便する。

 福岡発着は4路線で、那覇線(1日最大9往復)は12便を追加し計24便が減便となり、最大となる16日は3往復を間引く。対馬(1日あたり5往復)と小松(同1往復)の2路線は14便ずつ、仙台(同1往復)は10便が減便。このうち小松線は13日から19日まで、仙台線は13日から15日と17日から19日までが期間運休となる。

 札幌発着は2路線で、釧路線(1日あたり3往復)と青森線(同2往復)は14便ずつが減便となり、期間中は1日1往復ずつ間引く。那覇発着の2路線は宮古線(同5往復)が24便、石垣線(同6往復)が10便の減便となる。

 このほかにも、6日に減便を発表した25路線522便のうち、羽田-札幌線や羽田-福岡線など、今回の追加分を除いた12路線342便も引き続き減便する(関連記事 [1])。

関連リンク
全日本空輸 [2]

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