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エールフランス、A380ラストフライト 11年の歴史に幕

 エールフランス-KLMグループ傘下のエールフランス航空(AFR/AF)は現地時間6月26日、総2階建ての超大型機エアバスA380型機の運航を終了した。2009年の就航から11年で歴史に幕を下ろした。中国から拡散した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるもので、退役を当初の2022年から前倒しした。

成田空港にも乗り入れていたエールフランス航空のA380=12年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エールフランスはA380を最大10機保有していたが、5月20日に退役前倒しを発表した時点では9機になっており、このうち5機が購入機またはファイナンスリース、4機がオペレーティングリースによる機材だった。ラストフライトに使用した機体は登録記号F-HPJH(MSN099)で、AF380便としてパリのシャルル・ド・ゴール国際空港から関係者を乗せ、現地時間26日午後3時30分ごろからフランス国内を2時間半弱飛行して戻った。

 初便就航は2009年11月23日で、パリ-ニューヨーク線に投入。座席数は4クラス516席で、ファーストクラス9席、ビジネスクラス80席、プレミアムエコノミー38席、エコノミークラス389席となっており、メインデッキ(1階席)にファーストとエコノミー、アッパーデッキ(2階席)にビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーを配していた。エンジンは米GEとプラット・アンド・ホイットニー(PW)の合弁会社「エンジンアライアンス」製GP7200を採用していた。

 かつては成田空港にも乗り入れていたエールフランスのA380だが、新型コロナがまん延する前の2019年7月30日に、2022年までの退役を発表。A350-900やボーイング787-9型機などに置き換える。旅客機は通常、運航開始から20年程度で退役させるが、2018年11月にはA380の削減検討が報じられており、短命となる兆候が見えていた。

 A380自体も2021年で生産完了を予定しており、123機を発注し115機保有しているエミレーツ航空(UAE/EK)向けが最終号機(MSN272)となる。6月18日には最終組立工場があるトゥールーズに機首がある前部胴体が到着し、製造は大詰めを迎えつつある。



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AIR FRANCE KLM Group [6]
エールフランス航空 [7]
Airbus [8]

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