日本航空（JAL/JL、9201）の新たな国際線フラッグシップであるエアバスA350-1000型機が6月30日、羽田－ロサンゼルス線に就航した。週7往復（1日1往復）のデイリーで投入する。ロサンゼルス就航で、A350-1000の投入路線は米国が3路線、欧州2路線と合わせると5路線となった。
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便を横断幕を手に見送るJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALは2004年に就航したボーイング777-300ERの後継機として、2013年にA350-1000を同数の13機発注済み。今年度は3機受領して11機体制となる計画で、早ければ2026年度にも全13機がそろう。
ロサンゼルス線のA350-1000就航初日となった6月30日は、ロサンゼルス行き初便のJL16便が乗客225人（幼児2人含む）と乗員17人（パイロット3人、客室乗務員14人）を乗せ、羽田の112番スポットを午後5時8分（定刻午後5時）に出発し、C滑走路（RWY16L）を同41分に離陸。ロサンゼルスには現地時間30日午前11時41分（定刻同日午前10時55分）に到着する見通し。
出発前に搭乗口で開かれた就航記念式典で、JL16便の鈴木敦機長は「優れた空力特性と高性能なエンジンを搭載しており、機内は非常に静か。二酸化炭素排出量が非常に削減された環境にやさしい飛行機です」と、機体の特徴を紹介した。
また、A350-1000は客室の個人用画面で機外カメラの映像が見られることから、グランドスタッフ（地上旅客係員）がスポットに水絵を描いた。JL16便の乗客には、A350-1000のフライトタグとステッカー、JALが2018年からサポートしている米メジャーリーグ（MLB）ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手をデザインしたステッカーが記念品としてプレゼントされた。
横断幕を手にしたグランドスタッフや整備士、グランドハンドリングのスタッフらに見送られてJL16便が出発すると、ボーイング777-300ER型機によるロサンゼルス線最終便となった羽田行きJL15便（JA733J）がA滑走路（RWY16R）へ着陸する時刻と重なった。
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便（右）とA滑走路へ着陸する777-300ERによるロサンゼルス発最終便となったJL15便＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便出発前に水絵を描くグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JAL A350-1000の個室ファーストクラス＝24年1月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
あす7月1日以降の運航スケジュールは、ロサンゼルス行きJL16便が羽田を午後5時に出発し、午前11時20分着。折り返しの羽田行きJL15便は午後2時15分にロサンゼルスを出発して、翌日午後5時25分に到着する。
A350-1000の座席数は4クラス239席で、ファーストが6席（1列1-1-1席）、ビジネスが54席（同1-2-1席）、プレミアムエコノミーが24席（同2-4-2席）、エコノミーが155席（同3-3-3席）。ファーストクラスは座席上のオーバーヘッドビン（手荷物収納棚）をすべてなくし、ビジネスは窓側のみとすることで開放感のある客室に仕上げた。
ビジネスクラスはベッドの長さを従来より約10センチ長い最大約198センチ（78インチ）、幅は最大約56センチ（22インチ）とし、足もとまで広いフルフラットベッドに仕上げた。プレエコはクラス初の電動リクライニングシートを採用し、後ろの席に背もたれが倒れない「フィックスド・バック構造」や4K対応の16インチモニター、フットレストなどが特徴となっている。
JALのA350-1000は2024年1月24日に就航。1路線目は羽田－ニューヨーク線で、同年4月17日からダラス・フォートワース線、10月24日からはロンドン線、今年5月1日からパリ線に投入済みで、ロサンゼルス線で5路線となった。このほかに期間投入として、羽田－シンガポール線に今年の2月12日から3月29日まで投入していた。
＊写真は24枚（運航スケジュールは写真下に掲載）。
JALのロサンゼルス線のA350-1000初便となったJL16便の出発前に挨拶する同便の鈴木敦機長＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ロサンゼルス線のA350-1000初便となったJL16便の乗客にプレゼントされた記念品＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
A350-1000のファーストクラスで6月20日から提供しているリラクシングウェア「ReD」＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線A350-1000初便JL16便に搭乗前に大谷選手の等身大ボードと記念撮影する乗客＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便に搭乗する乗客＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便に搭乗する乗客に記念品を手渡すグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便に搭乗する乗客に記念品を手渡すグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便に搭乗する乗客に記念品を手渡すグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便出発前に水絵を描くグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便出発前に水絵を描いたグランドスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便出発前に水絵を描くグランドスタッフと到着するA350-1000 9号機＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港で出発を待つJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港で出発を待つJALのロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便の前で横断幕を手に記念撮影に応じるJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便を横断幕を手に見送るJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便を横断幕を手に見送るJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便を横断幕を手に見送るJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発するロサンゼルス線のA350-1000初便JL16便を横断幕を手に見送るJALのスタッフ＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港を出発しC滑走路へ向かうロサンゼルス線A350-1000初便のJL16便＝25年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
運航スケジュール
6/30（JL16便は定刻と実績）
JL16 羽田（17:00/17:08）→ロサンゼルス（10:55/11:41予定）
JL15 ロサンゼルス（13:40）→羽田（翌日17:25）
7/1以降
JL16 羽田（17:00）→ロサンゼルス（11:20）
JL15 ロサンゼルス（14:15）→羽田（翌日17:25）
関連リンク
JAL国際線 AIRBUS A350-1000 [1]
日本航空 [2]
パリ行き初便
・JAL、A350-1000パリ就航 母国”里帰り”前に4機並び [3]（25年5月1日）
25年度
・「就航したての機体のように」JAL A350-1000初の重整備完了へ、2号機ロゴなしに [4]（25年4月15日）
・JAL A350-1000、25年度3機増で11機体制「パリや西海岸展開したい」 [5]（24年11月1日）
動画（YouTube Aviation Wireチャンネル [6]）
・JAL A350-1000 ロンドン線初便 羽田出発 [7]
写真特集・JAL新旗艦機A350-1000
（1）ダブルベッドも可能な個室ファーストクラス [8]
（2）個室内で完結する足もと広々ビジネスクラス [9]
（3）後ろを気にせず電動リクライニングできるプレエコ [10]
（4）4K13インチ画面エコノミーは快適さ追求 [11]