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ANAHD、A321LRをA321neoに発注変更 ピーチ向け

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)は2月1日、発注済みの機材を見直し、エアバスA321LRをA321neoに変更したと発表した。傘下のLCCのピーチ・アビエーション(APJ/MM)向けに発注した機材を、事業環境の変化に伴い見直した。

*導入機数は3機に半減。記事はこちら [1]

ピーチのA321LR=21年12月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 A321LRはA320neoの胴体を約6.9メートル伸ばしたA321neoの航続距離をさらに延長した派生型で、LRは「Long Range(ロングレンジ)」の略。ピーチが日本で初導入した機材で、2018年8月の自社発注分2機のうち初号機(登録記号JA902P)を2021年12月28日に就航させた。

 ANAHDは2019年1月29日に、A320neoを18機確定発注。ピーチの機材更新用として2021年度から2025年度に受領を計画していた。エンジンを除いたカタログ価格は総額1660億円(1機約92億円)。

 その後、2020年1月30日に18機のうち2機をA321LRに変更したと発表。ANAHD発注分のA321LRは2022年度から2023年度に受領予定で、エンジンを含むカタログ価格は約290億円、1機当たり145億円だった。

 今回の見直しにより、これまで2機のA321LRと16機のA320neoだった発注内容を、3機のA321neoと15機のA320neoの計18機に変更。受領時期はA321neoが2025年度から2026年度、A320neoが2022年度から2025年度となる。エンジンを含むカタログ価格はA321neoが410億円で1機当たり約137億円、A320neoは1770億円で1機約118億円となる。

 ピーチはA321LRを新事業領域の中距離国際線を念頭に置き導入。座席数は1クラス218席で、従来から運航しているA320ceo(従来型A320、1クラス180席)や、発展型で2020年10月に就航した低燃費・低騒音の新型エンジンを搭載するA320neo(1クラス188席)よりも約1.2倍の乗客を運べる。ピーチも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で国際線の運休が続いており、当面は国内線に投入する。

22年2月1日の発注変更
A320neo 15機(22年度から25年度受領予定)
A321neo 3機(25年度から26年度受領予定)

20年1月30日の発注変更
A320neo 16機(22年度から25年度受領予定)
A321LR 2機(22年度から23年度受領予定)

19年1月29日の確定発注
A320neo 18機(21年度から25年度受領予定)

関連リンク
全日本空輸 [2]
ピーチ・アビエーション [3]

3機に導入半減
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A321LR
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