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ANAのA380、まつげのあるオレンジ3号機が成田到着　就航は未定

Posted By Tadayuki YOSHIKAWA On 2021年10月16日 @ 16:45 JST In エアバス,エアライン,機体,空港,解説・コラム | Comments Disabled

　「空飛ぶウミガメ」の意味を持つ全日本空輸（ANA/NH）のエアバスA380型機「FLYING HONU（フライング・ホヌ）」の3号機（登録記号JA383A）が10月16日、成田空港へ到着した。A380の製造は完了しており、同型機を最多保有するエミレーツ航空（UAE/EK）以外では最後の引き渡しとなった。

成田空港に到着するANAのA380 3号機を出迎えるオリジナルキャラクター（左から）カイ、ラー、ラニ＝21年10月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

　ANAを傘下に持つANAホールディングス（ANAHD、9202）は、総2階建てとなるA380の新造機を3機発注。成田－ホノルル線の専用機材で、全機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施しており、初号機（JA381A）が青（ANAブルー）、2号機（JA382A）が深緑（エメラルドグリーン）、3号機がオレンジ（サンセットオレンジ）と1機ごとに色が異なる。機首の表情も、正面を見る初号機、ほほ笑む2号機、まつげを描いた3号機と違いがある。

　2019年5月24日に青（ANAブルー）の初号機が、同年6月18日に深緑（エメラルドグリーン）の2号機が就航した。座席数は4クラス520席で、ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席となっており、3号機も同じ仕様となる。

トゥールーズを離陸するANAのA380 3号機＝21年10月15日 PHOTO: Yuriko NAKAO/Aviation Wire

　3号機は2020年1月24日に、エアバスの塗装工場がある独ハンブルクでお披露目された。当初は同年4月に受領予定で、6月からは週14往復の成田－ホノルル線全便をA380による運航に切り替える計画だった。しかし、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響で受領が半年延期となり、エアバス側の書類上は10月30日付で納入と記録されたものの、ANAの領収検査が完了したのは今月13日で、機体メーカーから見れば引き渡し済み、航空会社から見ると受領待ちという状態が1年近く続いていた。

　フェリーフライトの成田行きNH9398便は、トゥールーズを現地時間15日午後5時47分に出発し、午後6時10分に離陸。成田空港のA滑走路（RWY16R）には16日午後0時55分に着陸して、ANAの格納庫前の807番スポットへ午後1時5分に到着した。スポットには、ウミガメをモチーフにしたANAのオリジナルキャラクターのラニ、カイ、ラーがそろい、同社の客室乗務員と地上係員が横断幕を手に出迎えた。ANAによると、キャラクター名と機体はひも付いておらず、3体の名前はあくまでもキャラクターを指すものだという。

　トゥールーズに駐機していたことで機体の保管料や維持費を軽減できた。今後は客室に日本語の注意書きを貼り付けるなど、就航に向けた整備作業を1週間程度行うが、16日時点で運航開始の時期は決まっていないという。

＊成田到着の写真特集はこちら ^[1]。
＊離陸の動画はこちら。