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エアバス、A350貨物型開発へ 25年就航視野

 エアバスは、A350型機の貨物型の開発を取締役会で承認した。2025年の就航を目指す。

A350の貨物型を開発するエアバス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 現地時間7月29日の決算発表で明らかにしたもので、顧客や機体の詳細には言及しなかった。A350は標準型のA350-900と長胴型のA350-1000の2機種あり、777-300ERとほぼ同サイズのA350-1000をベースとした場合、大型貨物機の新造機市場をほぼ独占しているボーイングが777-200LRをベースに開発した777Fよりも貨物を多く搭載できるようになる。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大後、航空貨物需要は堅調に伸びており、旅客収入が大きく落ち込んだ航空会社の貴重な収益源になっている。最大貨物搭載量が100トンクラスの機体は、777Fがマクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11型機などの経年機を置き換えており、有望な市場となっている。

 エアバスには100トンクラス貨物機の新造機は現在存在せず、中型機A330-200の貨物型A330-200Fのみで、受注は38機にとどまり完納している。エアバスのギヨム・フォーリCEO(最高経営責任者)は、「A350貨物機で製品ラインを強化し、このセグメントでの競争力と効率性の向上を求める顧客の声に応える」とコメントしている。

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